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女と男

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 女と男 
 
 
 私と同じようなことが気になる人がいた。11年2月22日毎日新聞「火論」欄 論説委員の榊原 雅晴さん。

 
 小泉今日子さん(キョンキョン)が、1月25日から毎日新聞「時代を駆ける」欄に10回連載で取り上げられた。後半がよかった。
 
 「40歳を過ぎたら生きていくことにも覚悟ができてきた」
 
 「10代や20代は自意識の固まりみたいなもの」
 
 「女は生理とか子供を産んだりとか、諦めみたいなことが体に組み込まれています。……体から突きつけられます。男より諦めることを先に経験しますが、男はいい年にならないと分からない」

 「30代後半の女の人は結婚や出産でタイムリミットを感じるから心が忙しい。どうやって生きていこうかとか考えて、また大人になっていく。男の人には『お先にご免あそばせ』みたいにね」

 「男性は、もうちょっと大人になってねって思っています。世の女はみんな、男を育てる気持ちになった方がいいです」

 
 
 もう一つは、2月13日毎日新聞 読書欄で丸谷才一さんが書いていた話。
 
 解剖学者の養老孟司さんの説―「幼女期とか、青春期とか、中年とか、老年とか、そういう分節化は女にはない。女の一生は同じ調子のもので、女たちは男と違って、のっぺらぼうな人生を生きている」
 
 この説を聞いてあの作家の吉行淳之介さんが「ほとんど襟を正すようにして、その人はじつによく女を知っていると述べた」とか(…これについては、私には全く分からないが、気にはなる話)。

 
 以上を読んで、反射的に田口ランディさんの書いた「スカートの中の秘密の生活」(幻冬舎文庫)を思い出した。
 
 ランディ姐さんは若い時3年間銀座でホステスをやっていた。
 「その3年間にそりゃあもうセンチメンタルおやじをたくさん見た。というよりも銀座のクラブに飲みに来るサラリーマンなんて100パーセントセンチメンタルおやじなんだよ」「ホステスは、センチメンタルなオヤジをてんこ盛り毎日見ているから、うんざりしちゃうんだな」

 こういうのもある。
 「世の中の多くの人は『女子高生がセックスしたがっている』ってことを信じたくないみたいだけれど、私自身を例にとれば、あんなヤリたい時期はなかったな。あれを発情と言わずして何と表現していいのか、と思う」

 これは理屈に合っている。私は、リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」説を信じているが、人間が(男女とも)この時期あたりで発情しなければ、人類はとうに滅亡している。生き物の二大テーマは「生存」と「繁殖」。女子高生の援助交際も、金もうけだけでは説明がつかない。

 最近、徳島県阿南市に十八女町というまちがあることを知った。〈さかりちょう〉と読む。

 
 ランディ姐さんを続ける。
 「男っていうのは本当にナイーブでかわいそうだなと思う」「私もね、男っていうのがかようにロマンチックでナイーブな精神構造をもって生きていることに、やっと三十過ぎてから気がつきましたもの」「それに気がついて初めて『そうだったのか!』と目から鱗が落ちたことがたくさんあった。あんなことも、こんなことも、そんなことも全部男のナイーブさ故の理不尽だったのね、と」

 
 最近、出版界の一部で亡妻記のようなものが流行っている。また、10年10月5日NHKクローズアップ現代妻に先立たれた夫たちの様子が放映された。

 死別にしろ生別にしろ、何年にもなるのに毎日泣き暮らしている男たち。愛別離苦。男性は人に話さないから、世間の人もほとんど気づかない。職場ではテキパキと合理的に仕事を進めている男たち。しかし家では、ひとり胸に悲しみを抱いて、泣きくれている……。案外、仕事の鬼といわれている人の中に、そういう人がいる可能性がある。悲しみを紛らわすために、仕事に打ち込んでいるのかもしれない。

 
 キョンキョンは「男性は、もうちょっと大人になってねって思います」というけれど、ちょっとムリだと思う。かの山路徹さんではないけれど、「そういうことは理屈ではない」から。

 男性の過半は、一生「心に半ズボンをはいたまま」だと思う。私もそういうところの全くない人とは、つきあいたくない。

 女性に見習うべきことがあるとしたら、キョンキョンの「50代や60代になっても今と変わらずに一つ新しいことが分かると『聞いてよ、聞いてよ』とか言って楽しんで生きていくと思います」という、オープンマインドかもしれない。

 
 
 田口ランディさんの「ひかりのあめふるしま屋久島」(幻冬舎文庫)、「できればムカつかずに生きたい」(新潮社文庫)をお薦めします。
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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