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「デフレの正体」 ★★★★☆

デフレの正体

 「デフレの正体」 藻谷 浩介さん(角川ワンテーマ21) 760円

 
 副題の「経済は『人口の波』で動く」を見て、そんなこと当たり前じゃないかと思って、読むのが遅れてしまった。
 著者も「まえがき」で言う通り、これは「読んだ方がいい」本である。

 この本の要旨は、「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ」というもの。

 経済は「人口の波」で動くということは漠然と思っていたが、具体的な数字を次々と突き付けられると、思っていた以上に、圧倒的な要因であることがよく分かる。他のエコノミスト達の処方箋が、間違いとは言わぬまでも、ピンボケであることが分かる。目からウロコぼろぼろである。

 解決策は
 ①生産年齢人口が減るペースを少しでも弱める。
 ②生産年齢人口に該当する世代の個人所得の総額を増やす。
 ③生産年齢人口+高齢者による個人消費の総額を増やす。

 具体策として著者が挙げているのは、
 ①高齢者層から若者への所得移転。
 ②女性の就労と経営参加を増やす。
 ③外国人観光客・短期定住者(外国人労働者ではない)を増やす。

 ①は、相続税増税、死亡保険金の非課税限度額の縮少、子や孫への生前贈与の優遇など、すでに実施に移されつつある。この方向性は変わらない。
 
 ②の女性の活用は必然。北欧諸国のように法制化までするのは抵抗があるが、環境を整え、もっと強力に推し進めるべきである。
 
 ③は、小粒ではあるが費用対効果は大きい。「国を開く」ためにも、特に地方を元気にするためにも、実施すべき施策である。

 定説を鵜呑みにしない考え方も学べる。

 「新書大賞2011」第2位に選ばれた。むべなるかな。「読むべき」本である。

 もっと詳しく知りたい方には、同じ著者の「実測!ニッポンの地域力」(日本経済新聞出版社)1890円をお薦めします。

 
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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