FC2ブログ

地方社会の批評者

地方社会の批評者

  田尾 和俊さん

 「恐るべきさぬきうどん」「笑いの文化人講座」などの著者であり、四国学院大学教授である田尾和俊さんが、香川県の地方紙である四国新聞の客員論説委員として、鋭い一文を寄稿している。

 四国新聞11年3月29日「地方社会の批評者」「地方メディアは正論の規制緩和を」の見出しで、以下の論を展開している。

(本文抜粋)

 「国レベルの問題については、まず全国ネットの新聞やテレビといった大マスコミがいろんな角度から問題点を探りだし、毎日のように厳しい批評をする」
 
 「次に、週刊誌をはじめとする雑誌・書籍メディアが大マスコミよりもっと詳しく厳しく、問題点を探り出して批評し、提言する」

 「さらに、それらのメディアに乗って識者と呼ばれる方々が競うように批評し、提言する」

 「それを見て、世論も日常会話やインターネットの世界で頻繁に過激に批評する」

 「つまり、全国レベルの政治や経済や社会のプレーヤーたちはいつも、多くのメディアや国民の批評にさらされている」


 「一方、地方では地元の新聞やテレビは、地方の政治、経済、社会のプレーヤーたちに対して突っ込んだ批評をほとんどしない

 「識者と呼ばれる人たちもあまり厳しい批評や提言をしないし、週刊誌にあたるメディアは存在すらしない」

 
 「おそらく多くの地方では、そんな状態が何十年も続いていると思う。地方の政治、経済、社会を代表するプレーヤーたちは、あからさまな事件でも起こさない限り、ほとんど『公の批評』なるものを受けない

 「そして多くの地方はだんだん活力を失っている

 「しかも、地方が衰退しているのに地方選挙において『争点がない』などというのんきな状態まで続いている」

 「みんな、ぬるま湯に漬かっていて、その湯はだんだん冷めていっているのに、誰もかき混ぜないから薄々しか気づかない

 「理由は、おそらく地方はメディアとプレーヤーが近すぎて、波風を立てると露骨に既成の『和』が乱れるから、また、それを過剰に恐れているからだと思う」

 「でも、私はこれから香川で暮らしていく子孫に『水風呂』を残すには忍びないので、時々ちょっとかき混ぜてみたりする」

 「今でもメディアで発言する時は時々、『そんな当たり前のことも言っちゃダメなんですか?』というような過剰な『自主規制』に待ったをかけられる」

 「おそらくメディアの自主規制は、中央より地方の方が断然強いのではないかと思う

 「そのせいで、誰の批評も受けないまま、いろんなことがおかしな方向に進んでいっている

 「地方メディアは、利害関係者からの圧力もあるのでしょうが、県民の将来のために少しずつ『正論』を規制緩和しませんか?


.......................................................................................................


(感想・意見など)

 その通りだと思う。

 10年4月4日「根本に返る大切さ」「人も企業もシンプルな原理で動く」も面白かった。1997年にオープンしわずか4年後に倒産したコトデンそごうの話。
 年商目標300億円にもかかわらず250億円の投資(=借入金)。利益率が10%もあるビジネスならこの投資はアリであるが、利益率がよくて数%の百貨店ビジネスでは、最初からムリであることが分かっていた筈。なんでこんなムリ筋の話が通ったのか。

 高松市西宝町交差点から市中心部の番町交差点までの約2㎞の車道1車線をつぶして自転車専用道にする話。往復4車線の道を往復2車線に、わざわざ税金を使って変更するという。
 ただでさえよく混む道。市中心部には車で来ないでというシグナル。

 一方、「中心市街地活性化」のため、その先の丸亀町商店街に百億円前後?の補助金(税金)を投入。これは、市の中心部で買い物をしてねというシグナル。

 一体何を考えているのだか。高松市は恐らく全国一といっていいくらい商業集積が進んでいる。わざわざ混んでいて、ひょっとしたら駐車料を取られるかもしれないところに誰が行くものか。車で10~20分も走れば、福岡町、三条町、香西本町、綾川町 その他大型ショッピングセンターがいくらでもある。

 11年1月16日「行政の事業報告の形」「誰も行政の収支を知らせないのか」も、もっともな話。
 瀬戸内国際芸術祭の収支の話。ほとんどの県民は、セトゲーで1億円の黒字が出たと誤解しているのではないか。行政はキチンと税金の投入額を県民に報告すべきである。それが分からないとコストパフォーマンスが分からない。評価のしようがない。
 
 それを求めないメディアにも議会にも問題がある。

 田尾さんには、今後ともこの種の指摘をお願いしたい。
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

最新記事
カレンダー
03 | 2011/04 | 05
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カウンター