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原発コストのウソ

原発コストは安いのか1
原発コストのウソ

ワールドビジネスサテライト(テレビ東京系) 2011年6月16日


 
 最近、立命館大学の大島堅一教授が新聞・雑誌・テレビによく登場している。大島教授は、20年前から原発の発電コストを研究し、経済産業省の発表している電源別の発電単価(円/キロワット時)に疑問をもった。

 経産省の発表では、太陽光49円、風力14円、水力11.9円、火力(石油)10.7円、原子力5.3円。

 大島教授は、情報公開法を使って原発の設定単価の根拠を明らかにしようとした。しかし、経産省から渡された資料は黒ヌリばかり(写真参照)。(なぜ情報公開できないのか?!)

 そこで教授は、電力会社の有価証券報告書や国の予算書から原子力関連のデータを抽出し積算。経産省の試算にはいくつか重要な要素が抜けていることを発見した。

 1つは、“揚水発電”が入っていないこと。2つ目は、年間4000億円の自治体などへの“補助金”や開発費が入っていないこと。

 大島教授の試算では、水力7.26円、火力9.9円、原子力が経産省試算の2.5倍の12.23円となった。

 また、今までの数字には、使用済み核燃料や放射性廃棄物の巨額の処理コストが入っていない。青森県六ケ所村で日本の原発から出てくる廃棄物の半分くらいを処理する計画(19兆円)だが、残りの半分をどうするかは決まっていない。残り半分を処理するにはさらに巨額の費用がかかる。

 教授の試算12.23円を大幅に上回るのは確実。もちろん、原発事故の処理コストや事故の賠償費用、廃炉にかかる費用などは、全く考慮されていない。

 今まで政府の言ってきた原発コストは、全くのデタラメ。役所はよくこういう情報操作をする。国を意図的にミスリードし、誰も責任を問われない。責任を問われるどころか、天下りなどで莫大な利益を得ている。御用学者がその情報に権威を与え、多くのマスメディアも検証することなく情報をたれ流す。

 政府は、原発コストの見直し作業に入り、結果を年内に公表したいとしている。

 しかし、私は政府が真実の原発コストを公表できるとは思えない。なぜなら、間違いなく、天文学的数字にならざるを得ないから。

 
 
 過去、各電力会社や経産省などは、原発事故を隠蔽したり、データを改竄してきた。前福島県知事を、福島原発に楯突く者として、「国策逮捕」したと疑われてもきた。九電のやらせメールも発覚した。

 政府は、今日、福島第一原発の解体撤去までに数十年かかると発表した。どれだけ多くの犠牲と費用がかかるのか?

 原発から少なくとも半径5㌔圏内にはほぼ永久的に人が住めないということでは、原発推進派、反原発派の学者とも、意見が一致している。実際には今後の放射能測定結果いかんによるが、風下にあたる北西ないし北北西方面は、もっと遠くまで住めないと思われる。何万人もの人たちが故郷を追われる。

 今まで日陰に追いやられてきた反原発派の学者の言ってきたことが正しいことが、日々、証明されている。

 残念ながら、政府や官僚や政治家や電力会社や御用学者や多くのマスメディアの言うことは、ほとんど信用できない。


 (推薦本)
 
 「原発のウソ」 小出裕章さん (扶桑社新書) 777円 
 いわゆる京大熊取衆の1人です。
 5冊読んだ原発関連本の中で、最も分かり易く、バランスのとれた本だと思います。

 「週刊東洋経済」11年6月11号 「暴走する国策エネルギー 原子力」もお薦めです。 

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(付録…11年7月27日)

 毎日新聞 11年7月25日 「風知草」欄 山田孝男さんのコラムから抜粋


 原発リスクに関する科学者の見解は割れているが、保険業界の見立ては均質で客観的だと言われている。元日本興亜損保社長、品川正治(86)…がこう言っている。

 「原子力事業は、損害保険という側面から見ても、通常の経済的営みとは別枠でしか存在しえない」(「世界」5月号「原子力と損害保険」)

 なぜなら原発災害は、テストできないので発生の確率が読めず、最悪の規模も損害も見当がつかないからだ。

 被害は空間的、社会的のみならず、子孫の遺伝子を傷つけて時間的にも広がる。同じ巨大技術でも、ジャンボジェットやマンモスタンカーとは全く異質だというのである。

 ……福島原発震災で思い知らされた使用済み燃料の処分はどうするか。展望なき核燃料サイクルをどうするか。「もんじゅ」はどうか。


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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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