FC2ブログ

働くということ3

働くということ3
(京都左京区・詩仙堂)


 四国新聞(共同通信配信?)11年7月18日文化・生活面に小説家福田和代さんの記事が載っている。
 
 「取材が好き。仕事の話を聞くのは本当に面白いあらゆる職業を経験してみたいけど、そういうわけにもいかないので、取材で満足しています

 
 私も、年をとるにつれ、人の苦労がわかるようになり、働くということについていろいろ考えることが多くなってきた。

 机の横の窓から外が見える。家々の屋根、テレビアンテナ、ソーラーパネルが見える。幼稚園、田、畑、池、道、電柱、電線、電話線、携帯電話基地局のアンテナ、庭木、遠くには山々も見える。宅急便、CO‐OPや介護施設の車、郵便配達のバイクが走っている。ここから見える風景の中で、ほぼ人の手の入っていないのは、空だけである。空中には、各種電波が飛び交っている。地中には、水道管、下水道、ガス管などが埋まっている。

 長年にわたる人々の営々とした営みの結果がある。すべて、人の頭や手が作り出したものである。


 (見出し)
働く人への敬意と共感
19年の勤務経験生かして

 (前文)

 深夜に職場に駆けつける。しんどくても休日がつぶれても、黙々と働く。注目などされない。特別な評価もない。それでも自らの使命を果たそうと闘う人たちによって、私たちの生活は成り立っている。「世の中にはいろいろな仕事がある。取材で話を聞くうちに、あなたはとてつもなくすごいことをしていると言いたくなる」。福田和代さんの小説は働くこと、働く人を通じて社会を見つめ、逸脱としての犯罪を描く。根底には、働くすべての人々への尊敬がある


 (本文抜粋)

 4月に出版した「タワーリング」は東京・六本木を舞台にしたサスペンス。
 戦後、日本を復興させ、豊かな暮らしを求めて走り続けてきた世代と、その世代が作った社会に違和感を覚える若い世代が対比されている。

 福田さんは1967年生まれ。「二つの世代の中間です。上の世代の『向かい風の中を進み自分を鍛えたい』という感覚に近いですが、そういう価値観を忌避する若い人の気持ちも分かる


 6月出版の「怪物」は新境地。人が死ぬときに発する特別なにおいをかぐことができる刑事が主人公のミステリー。
 
 「犯人を特殊な人にしたくない。生まれつきの悪人なんていないと思うから。普通の人が何かのきっかけで罪を犯す。私はそれをずっと書いてきた気がします」


 7月出版の「リブート!」は犯罪の起きない〝お仕事小説〟。銀行のシステムに携わる男女の日々の奮闘を活写した。

 福田さんは、金融システムを正確に提供されて当たり前、滞れば社会全体が大混乱に陥るインフラの一つととらえたインフラを支える人たちの苦労は並大抵ではないが、普段は目立たないこれまでもそうした仕事に光をあて、敬意と共感を込めてつづってきた

 神戸大工学部卒。2007年に航空サスペンス「ヴィズ・ゼロ」でデビュー。09年まで計19年、金融機関のシステムエンジニアとして勤務した。

 「5年で見えなかったものが、19年いると見えてくる。後輩ができ、役職につき、いろんな立場を経験して、多くのことを学んだ。私の小説はそのおかげで成り立っている。19年働かなければ、決して書けなかった作品がいくつもあるのです」

                                                      以上
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

最新記事
カレンダー
06 | 2011/07 | 08
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カウンター