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「障害者の親」って?①

「障害者の親」って?
(直島・地中美術館)

 徳島県・阿波市の福井公子さんが、毎月月末近くに、徳島新聞に私を解き放つために 『障害者の親』って?というタイトルで寄稿している。

徳島新聞 11年6月29日分をご紹介します。できれば、11年4月9日のブログ「ビッグツリー」、11年5月6日の「私はもう逃げない」も見て下さい。

(タイトル)

「人間」 宣言! 気持ちの支援が必要

(前文)

 障害者本人を一番身近な立場で支える存在の親。近年、その親を支援する必要性が語られるようになってきた。障害者の親はどんな思いを抱え、何を求めているのか。自閉症の息子を持ち、障害児の母親らが自由に思いを語り合うワークショップを開いている福井公子さん(61)=阿波市=に、毎月1回、親としての思いをつづってもらう。


(本文抜粋)

 私の次男は35歳。自閉症で、知的障害があります。

 「障害のある子の親」になってから、ずっと考えていた夢が、今、少しずつ形になってきました。「家族支援ワークショップ」という方法での、親の心のケアです。

 わが子に障害があると告知されたとき、たいていの親は「どうして私なの?」と混乱し、「障害のある子を産んだ」という罪悪感に似た感情や、健常な子どもを持つ親への劣等感、うらやましさでいっぱいになります

 けれど、周囲から「親は最良の養育者」「お母さんの頑張り次第で、この子は少しでも伸びる」と励まされ、そんな気持ちにふたをしたまま、子どものためにできることは全てしなければと頑張ってしまいます。そしていつの間にか、子どもを少しでも成長させることが、親の傷を癒やす手だてになってしまうのです。

 私が、そんな親たちの心のケアが必要だと感じるようになったのは、障害児を持つ親の会で、たくさんの母親に出会ってきたからかもしれません。

 頑張りすぎた反動で無気力になってしまう人、何か感じたり考えたりすることをやめてしまう人、周囲に対して攻撃的になって孤立してしまう人…。何より私自身、いつも、張り裂けそうな風船を抱えているような気持ちでした。

 阿波市などで開いているワークショップは、そんな障害者の親たちに、自らを解き放ってもらうためのもの。テーマは「障害がある子がいても、私らしく活きるために」です。参加者への呼び水として、私が書いた短いエッセーのようなものを配っています。

 私たち障害児の親は、特別な人間でも何でもなく、たまたま障害児の親になっただけ一人の人間としてやりたいこともたくさんあり、美談では片付けられない複雑な思いを抱えるごく普通の人間なんだ。そう思って書き始めたものです。

.... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... .... ....

(以下はワークショップで配っている、福井さんのいう短いエッセーのようなものです)

      「人間」 宣言!

「神様から選ばれた人たち」
障害児の親はそう言われることがあります

「この子を産んでよかった!」
私たち障害児の親もよくそう言います
そして、世間の人はそのことに感動してしまうのです

でも、あえて私は「この子を産んでよかった」とは言いません
もちろん、息子から学んだことはたくさんあります
でも、「この子を産んでよかった!」と言ってしまえば、
「すごいですね!」「えらいですね!」「がんばって!」
それで済まされてしまうからです

私は決して神様から選ばれた人間なんかじゃない
人に感動を与える役目を持っているわけでもない
私は生身の人間です

子どもに障害があると知らされるのは、とてもつらい出来事です
大きなショックや喪失を経験した人にまず必要なのは、
心のケアだと言われています
それもできるだけ早いうちに…

親自身が健康な心身を取り戻さなければ
子どもなんて育てられるはずないのですから

私たち障害児の親は誰よりも気持ちの支援を必要としている
普通の人間であることに気付いてほしいのです
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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