傲慢、強欲、恥知らずなアメリカ


(中国密漁漁船団)
日経新聞11年12月24日の記事を見て、頭に血が上った。ご紹介します。
(見出し)
米車輸入 日本に数量枠も
米商工会議所 TPP参加巡り
(本文抜粋)
【ワシントン=矢沢俊樹】全米商工会議所のオーバイ・アジア担当副会頭は日本経済新聞との会見で、日本のTPP交渉参加を巡って米国車輸入に一定の目標数量枠を設ける案も有力な選択肢と指摘した。
米韓が自由貿易協定(FTA)交渉で取り交わした自動車合意を引き合いに出し、「同様の合意ができれば米議会に対する果断で明確なシグナルになる」と述べた。
この合意では、韓国の輸入車に適用する環境基準を緩和し、米自動車大手が1社2万5000台を韓国向けに輸出できる事実上の数量枠を設けた。
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(感想・意見など)
日本は自動車の輸入関税は30年以上も前から0%で、アメリカ2.5%、EU10%、韓国8%など世界で最も開かれた市場である。
アメリカは本来自由貿易の信奉者である。日本は不公正だとか一定数量の枠を設けてアメ車を輸入しろなどとは口が裂けても言えないはずである。傲慢、恥知らずにもほどがある。
私も20年ほど前に1度アメ車の購入を検討したことがある。値段的にはそれほど問題はなかったが、国産車に比べて燃費がかなり悪く、無駄に大きく、知人に尋ねたところ信頼性にも疑問があったので、あきらめた。率直に言って現在のアメ車で買いたいものはない。日本が何か不正なことをしているから売れないのではない。魅力がないだけである。
私は地方都市の郊外の住宅地に住んでいるが、20年ほど前から赤字のバス路線が縮小・廃止しているため、一家で2・3台の車の所有は当たり前になっている。一方、1世帯当たりの所得も1996年をピークに年々減少し、現在は96年比80%位まで落ちている。
複数台所有するため、経済的、実用的な軽自動車や1500㏄以下の小型車が圧倒的に多い。余裕のある人、車が趣味の人は、2000㏄を超える車を持っているが、その約半分程度はいわゆる外車で、ほとんどがベンツ、BMW、アウディ、VWなどのドイツ車である。
日本に売りたければ、日本の実情に合った経済的・実用的で信頼性の高い小型車を作るか、ドイツ車のように高性能で持ち主が誇りに思えるようなブランドイメージの高い車を作ればいい。そのチャンスはここ20~30年間何度もあったはずである。その努力を怠ったため、GM、クライスラーは倒産した。ビービー泣きごとを言うのは本来のアメリカ人の生き方と違うように思われる。そのような横車を押しても、逆にアメリカの企業のためにならない。
島国で農耕民族のためか、日本人は交通事故に遭った場合など、自分に非がなくても「すみません」などと言ってしまうところがある。世界では、ここ十数年、先進諸国の経済は必ずしも順調とはいえず、一方、中国やロシアなどの新興諸国が台頭し、新帝国主義の様相を呈している。
自分たちがそういう生き方をするかは別として、世界の潮流が新帝国主義的なものになりつつあるということは認識しておく必要がある。
以上