FC2ブログ

税も交付税も逃げる

税も交付税も逃げる


 12年3月15日からの高知新聞公の群像 家路は遠く」シリーズを見て考えさせられた。

 自治体職員はどこに住むべきかという問題である。 

 昨年の3.11東日本大震災以降、地震・津波に対する関心が高まっている。四国では、南海地震の心配がある。敗戦直後1946年の南海地震で高知県は大きな損害を被った。
 災害時には県・市町村職員のすばやい対応が欠かせない。災害時にどれだけの職員を緊急招集できるかが問題である。
 
 もう一点大きな問題がある。税と交付税(市町村の財源)の問題である。


... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ...


 「おらんくの役場の職員がよそから通うてくる。この問題点は、災害対応に影響することだけじゃないぜ。彼らの税金よ。どこに落ちよるかという話」

 納税は住民票を置く自治体にするのが決まり。よそに移していれば、市町村固有の税(市町村民税固定資産税軽自動車税など)は勤務先の自治体に落ちない。これを指摘する向きは、とりわけ人口減の激しい過疎地の議員に多い。

 仮に職員1人が年額50万~60万円を40年内外治めるとして、居住先の市町村には軽く2千万円からの税収が落ちる。5人いれば1億円になる。

 市町村財政が頼みとする地方交付税も増える。人口が主要な算定基準になっているためだ。

 だからこそ、公共事業が華やかなりしころには土木作業員をこぞって住民登録させ、それで交付税を1円でも多く稼ぐ町もあった。

 「在外職員」は税収面でも財政面でも地元に寄与しない消費経済にも貢献しにくい。喫煙者ならたばこ税も…。



 今月7日の吾川郡仁淀川町議会では、こんな質問が飛び出した。

 「女性職員が町外の人と結婚し、町外から通勤するのは仕方がない。また町内で確保できなかった(医療技師ら)専門職についても同様だが、ほかの自分の都合で出ていく職員については我慢ができない」

 職員161人のうち町外からの通勤者は42人。この中で結婚による転出組と専門職を除けば、26人が〝我慢できない対象者〟となる。

 同町議会は2007年9月に全会一致で決議案を可決した。

 決議内容は「増加傾向にある町外からの通勤は、住民の理解が得られず非常時の対応にも支障をきたす。職員は町内に住所を置き、町発展のために尽力するよう強く要望する」。

 ある議員は「役場の職員が生活拠点を町外に置き、町民からの税金を町外に納めながら若者定住や振興策を唱えて、住民の理解を得られるのか。道徳のかけらもない職員に町民の世話ができるのか」「町外から通う職員は、辞めていただきたい」と言い切った。

 そして「代わりに子どもが2人くらいいる職員を雇用したら、学校(の統廃合)問題も解決する」とも。


 2010年国勢調査の確定値で仁淀川町の人口は6500人。5年前から847人減り、減少率は11.5%と2桁台に乗った。この間に仁淀高校は廃校になり、小学校も今月末でまた1校が休校になる見通しだ。


................................................................................................


(感想・意見など)

 会社員などの源泉徴収制度は問題がある。ついつい税に無関心になる。地方税は後払いである。私は、地方税をこんなに払っていたのかというのを会社を辞めてから知った。福岡市から60数万円の請求がきた。福岡市にそれに見合うことは絶対してもらっていないと思いながら、やむを得ず振り込んだ。

 20数年間の会社員生活の内、故郷に住めたのは3年半。転勤の都度、律儀に住民票を移動した。今思うといずれ故郷に帰るのは分かっていたのだから、住民票を動かす必要はなかった。恐らく1千万円以上の税金を転勤先に納めてきた。どうせなら故郷に納めたかった。


 司馬遼太郎さんの話である。司馬さんは本などがたまって家が手狭になったため、転居を考えていた。東大阪市に住んでいて、愛着はあったが、あまり感心できないこともあった。東大阪は、東京・大田区と並んで町工場の集積地である。雑然としている。市当局もそれを気にして街路樹を植えるのだが、誰かがそれを引っこ抜いて持っていってしまう。そういうこともあって転居先を隣町あたりに考えていたという。

 その話を東大阪市長が聞いてあわてて飛んで来た。そして、司馬さんの希望を聞いて、市長自らが土地を探して斡旋したという。そうまでして司馬さんを引き止めたのには理由がある。司馬さんは、ベストセラー作家。恐らく地方税だけで年間億の単位。10年、20年で考えると……。

 今は、司馬遼太郎記念館となって、全国から人を集めている。


以上
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

最新記事
カレンダー
02 | 2012/03 | 04
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カウンター