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国税職員と産廃企業社長の癒着

国税職員と産廃企業社長の癒着
国税職員と産廃企業社長の癒着
 (高松国税局)


 週刊朝日12年3月9日、3月16日号「国税職員と産廃企業社長の癒着」が面白い。ご紹介します。


(タイトル)
元ホステスが暴露
国税職員と産廃企業社長の癒着


(前文)

「国税職員が、税務調査されていた会社にウラ指南し、その見返りに多額の現金を受け取り、その会社に天下りさせてもらった」

 国税に査察され、逮捕に怯えていた産廃企業グループ社長の窮地を救ったのは、元ホステス(X氏)だった。社長側近、国税職員両者の愛人だった女性は、双方へ情報を流し、社長から5千万円の謝礼と月30万円の手当などを受け取ったという。
 女性の仲介で国税職員はその後、破格の待遇で同社へ天下るが、男たちの誤算は女性が〝黒革の手帖〟と膨大な数の録音テープをずっと持っていたことだった。


(本文抜粋)

 2004年、X氏が不倫交際していた高松国税局課税部法人課税課の筆頭課長補佐の浜中均氏(54)=現在は税理士=は、大手産廃企業グループ(本社・松山市)にこっそりと〝裏指南〟していた。一方で、後輩の調査担当者に「オオノ開発はスムーズに終わらせてほしいと言っているよ」と伝えるなどし、結果的にオオノ開発は修正申告のみで〝危機〟を脱した。

 「私からお願いしたわけではないですが、オオノ開発から5千万円をいただきました」(X氏)

 その後、浜中氏は松山税務署総務課長になったが早期退職を考えていたため、X氏は浜中氏が破格の条件(毎月120万円の報酬など)で同社へ〝天下り〟できるよう仲介し、裏指南の功績が認められ了承された。

 オオノ開発へ会計参与(非常勤役員)として入ることが内定した06年1月13日、オオノ開発の社長らからX氏と一緒に松山市内の高級寿司屋に招かれた浜中氏は、現金1610万円(2千万円から源泉徴収などを差し引いた額)が入った紙袋を手渡されたという。

 X氏「浜中さんから私がお金を預かり、彼のスーツや時計、オオノ開発へのお礼の絵画などを買いました。半分近くは私が使いましたが、残り(約400万円)は浜中さんが松山税務署を辞める直前(06年7月)に浜中さんにお返ししました」

 大野社長は「浜中君の入社以来、おかげで税金が10億円ぐらい助かったな、お礼せんとあかんな」と上機嫌で語ったこともあったという。

 06年の末には浜中氏は市内のオフィス街の4階建てのビルを買い取り、税理士事務所を構えた


 元朝日新聞記者でジャーナリストの落合博美氏
 「国家公務員が職務上知り得た情報を漏らせば国家公務員法違反(秘密漏洩)になりますが、それよりも悪質なのは、税務調査の対象となっている会社からのワイロまがいのカネを自分は受け取らず、第三者であるX氏に受け取らせたことです」

 元国税調査官でフリーライターの大村大次郎氏
 「課長補佐は現場の実権を握るので、税務対象の企業からの口利きは受けやすい立場です。税務調査をし、大きな脱税だとわかった時でも、上の〝鶴の一声〟でひっくり返ったことは、私の経験上、ありました」


 〝破格の待遇〟でオオノ開発に天下った浜中氏は
 「現在は(税理士として)100件以上のクライアントを抱えている」と売れっ子ぶりを強調していた。

 その顧問先の一つには、松山市の大手パチンコチェーン店Aがある。

 X氏「浜中さんは現職時代から『税務調査で見逃してやったので、独立したら、パチンコA店には顧問先になってもらう』と言っていたので、他でも同じようなことをしているのかなと思っていました」


 前出の落合氏は背景をこう解説する。
 「国税庁は長年、退職する職員を企業の顧問税理士として押し込む『天下り斡旋』を行ってきたが、世間の批判が強まり、数年前から自粛するようになりました。しかし、国税庁の幹部は『今後は現職時代から自分で顧問先を探す職員が出かねない』と危惧していました。組織的な天下り斡旋をやめれば、こうした悪事に走る職員が出てくる。天下りに対する法的な規制をキチンと設けるべきです」


 浜中氏はX氏と交際していた当時、高松国税局課税部法人課税課の筆頭課長補佐(02年7月~05年7月)だったが、毎年1回、課の5,6人のメンバーで慰安旅行に出かけていたという。行き先はタイや屋久島だった。

 X氏「浜中さんは当時『慰安旅行の旅費は課で代々、予算をプールしていた裏ガネを使っているんだ。裏ガネの管理は筆頭課長補佐がまかされ、今は自分がやっている』と自慢げに語っていました」

 前出の元国税調査官の大村氏
 「実は国税局の各部、課に裏ガネは存在します。私が現役の時、調査旅費をプールし、裏ガネを捻出し、幹部の交際費、課の飲み代に充てていた。確定申告後に海外へ慰安旅行に行くのはかなり露骨です」

 高松国税局に、裏ガネでの海外旅行、差し押さえ品(高給ブランド腕時計、ポルノビデオなど)の持ち出し疑惑の取材を申し込んだが、
「国税庁で回答することになっているので、取材は一切、受けられない」
 と言う。国税庁も「現在事実関係を調査中」と繰り返し、真相は藪の中だ。


(森下香枝さん)

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(感想・意見など)

 私がかねがねおかしいと思っているのは、税務署に20数年(23年?)勤務したら、税理士になれるという制度。税務署OBが、税理士の約半分を占め、幅を利かしているという。一般の人と同じように試験すべきである

 また、税理士OBと聞いて思い出すのが、2002年元札幌国税局長濱田常吉の脱税事件。4年間で7億3千万円の所得を隠して2億5千万円を脱税し、東京地検特捜部に逮捕された。元国税局長の看板を武器に、200近い企業から年間2億円を超える顧問料を得ていた。

 元幹部職員OBは、実際の税理士業務というよりも(実務はできない人が多い)、実務は今までの税理士に任せ、2階建て、3階建てとして、高額な顧問料がもらえる。することは税務調査の際の口利きしかない。

 以前、河村たかし議員だったかが国会で追及していた。推定年収1位の元熊本国税局長が6億円、どういう訳か2位、3位も元熊本国税局長、4位以下に東京国税局OBがずらっと並んでいた。税務署OBには高額所得者が多い。

 私も20数年前会社員時代に、取引先の事務所で、税務署OB税理士が税務署に電話をかけて、かつての部下に、「お前は俺の顧問先になんちゅうことをするんや」と怒鳴っているのを見たことがある。

 企業は基本的に金勘定の合わないことはしない高額の顧問料(=口利き)が有効だから支払う

 正直者が馬鹿をみない、公平・公正な世の中になってほしい


(以下は蛇足) 

 国税庁は財務省の外局である。財務省に敵対するようなことをすると、国会議員であれ、マスコミであれ、誰であれ、税務調査の対象になるという伝説がある。

 社会保険料の徴収漏れが大変多い。そこで、内閣府の外局として歳入庁を設置し、税と保険料の徴収を一元化しようとしている。この案に財務省が猛反対している。武器をもぎ取られるからである。


 前出の大村大次郎さんの著書「決算書の9割は嘘である」(幻冬舎新書、760円)に面白いことが書いてある。

 それによると…

 税務署は、脱税が疑われる企業には積極的に調査する。脱税による追徴税をどれだけ稼ぐかが調査官の出世に結びつくからである。

 反対に、粉飾が濃厚な企業には、調査に入らないという。粉飾が発覚したら税金を還付しなければならないからである。そのためにも眼力が必要になるという。


(蛇足の蛇足)

 長崎のストーカー2女性殺人事件で、千葉県警習志野署が被害届を待たせ署員旅行に出かけたことが問題になっている。このこと自体大問題であるが、私は旅行費用の出所に興味を持っている。

 私は警察・検察・裁判所関係の本を百冊は持っていると思うが、私の頭の中で「警察≒裏ガネ」という図式ができ上がっている。本ばかりではなく、現役の警察官3人からも聞いている。OBを含めると7~8人になる。ジャーナリストか誰か調べてくれないかなぁ?

 
 ・「本当にワルイのは警察」 寺澤 有さん (宝島社新書) 700円 をお薦めします。


以上


 
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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