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維持・更新に重点を!

維持・更新に重点を!
維持・更新に重点を!維持・更新に重点を!


(中段のグラフは12年3月31日NHKスペシャルより)


 高知新聞12年5月21日に載っていた東大客員教授 増田 寛也(ひろや)さんの主張をご紹介します。


(タイトル)
人口減社会の公共事業
維持・更新に重点を


(本文抜粋)

 総務省の推計によると、2011年10月の総人口は約1億2780万人で、前年比25万9千人減り過去最高の減少となった。国立社会保障・人口問題研究所の人口予測でも、2060年の日本の総人口は8674万人と現在の3分の2程度まで減少する。

 高度成長期の発想や仕組みから早く決別して、縮小社会を前提とした地域づくりへの転換が求められる

 気になる分析がある。国土交通省09年度の白書で明らかにしたもの。道路・空港・港湾などの同省所管の8分野の維持・更新費は、年度ごとに見ると現在は総事業費の半分程度。

 しかし、現在の管理水準の維持を前提とすると、総事業費が横ばいなら2037年度には新規をゼロにしても維持・更新費を賄えなくなる。2060年度までに総額190兆円必要だが、30兆円も不足するとの試算。


警鐘に逆行

 本年度の国の公共事業が4兆6千億円であることを考えると、膨大な額が不足する今後社会資本の新たな建設より今あるものの選択と集中を進め、一部は利用をあきらめる覚悟が必要となる

 ところが、東日本大震災以降こうした警鐘に逆行する動きが出てきた。凍結していた高速道路の建設再開や四車線化が決まった。さらに八ツ場ダムなどの本体工事の再開や新設に加えて、整備新幹線の着工と政府は大型公共事業を次々と打ち出している。

 今から数年後には、東京五輪前後に整備された大量の社会資本が建設後50年を経過し、一斉に老朽化と更新期を迎える。


老朽化一気に

 今後、わが国では国土の防災機能の向上が急務となるが、それは新規事業を拡大するよりも、今ある社会資本の確実な老朽化対策をおこなうことが優先されるべきである。

 まず、政府は事業の厳格な取捨選択と今後増大する維持・更新費用をどのように確保するのか、その的確な見通しを明らかにすべきである。

 道路などの他にも上・下水道や病院、学校なども老朽化が一気に進む。

 全国の自治体は各施設の実態把握に努めるとともに住民に情報を公開して、新規よりも維持・更新に重点を置くという発想を地域に確実に根付かせていく必要がある


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(感想・意見など)

 増田 寛也元総務大臣の主張に100%賛成である。

 
 鳥取市民は5月20日の住民投票で賢明な選択をした。鳥取市庁舎に関して、21億円で耐震改修できるのに75億円かけて移転新築する必要はないとの判断を示した。

 移転新築派は、建設業者や自治会役員らで作る市民団体が担い、「地元企業への発注で地元経済が潤う」と主張したが、多くに市民は、「もったいない」「若い世代にツケを回すべきでない」と、ノーの意思表示をした

 
 地方議員の7~8割は土木・建設業関係者だという話がある。その大半は自民党系である。道路・橋・ハコモノなどにこだわって、30年前から少子化は分かっていたのに手を打ってこなかった。「家」「家族」のイリュージョンにこだわって、今の少子化をもたらした。
 
 自民党の2012年度政府予算案への対案を見ると、公共事業費は12年度を「国土強靭化元年」とし、政府案の4.6兆円から8.3兆円へと大幅に増額すべしと唱えている。5月22日の衆議院社会保障と税の一体改革特別委員会質疑でも、自民党の町村信孝議員が成長戦略の第一に「国土強靭化」を挙げていた。コンクリートから離れられない。

 四捨五入もしくは三捨六入して言えば、自民党は「土木・建築業者」、「地方(特に農林水産業者)」、ついでに言えば「オヤジ」の党であり、民主党は「労働組合(特に公務員労組)」の党である。多くの一般国民の利害を代表する党がない。ここに日本の不幸がある。

 現有の施設・設備の維持・更新費用さえおぼつかない。壊すのだって金がいる。いま新規に道路、橋、空港、港湾、ハコモノなどを作ると50年~100年はもつ。その間あらたに維持・管理費が発生する。それを50年後には3分の2の人口で支えなければならない。100年後だと?

 
 新規事業にはよほど慎重であらねばならない
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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