アフラック(Aflac)

週刊ダイヤモンド12年7月28日号のアフラック(Aflac)に関する記事をご紹介します。
(タイトル)
アフラックの〝欺瞞〟にメス
金融庁が前代未聞の長期検査
(前文)
白いアヒルや招きダックのCMでおなじみの外資系生命保険会社アフラック。業界ナンバーワンの保有契約件数を誇る同社に対し、異例ずくめの金融庁検査が行われたことで、保険金支払い体制のずさんさ、過度な営業姿勢、不透明な保険料の運用など、イメージと懸け離れた姿が浮かび上がってきた。
(本文抜粋)
クレームで多数発覚したずさんな支払い体制
今回の金融庁検査で最大の問題とされたのが、保険金支払いに対するずさんさだ。
契約者から保険金が少ないとクレームを受けて判明した支払い漏れ(外部発見)の件数が246件と、他社の10倍近いことが発覚した。
10社の外部発見の合計381件のうち、223件、実に約6割がアフラックという惨憺たる結果が明らかとなった。
アフラックは保険金の支払い体制をなおざりにする一方で、新契約の獲得には躍起になっていると指摘される。
例えば、電話で保険の勧誘を行うテレマーケティングの多用だ。とりわけ「契約獲得実績は高いが、筋が悪い」(生保関係者)と業界で悪名高い専門業者を使って、営業をかけまくっているというのだ。
日本に主導権なし 米国本社の言いなり
日本のアフラックは「支店」であるため「現地法人」とは異なり、意思決定の権限がない。とはいえ、アフラックの売り上げの7割以上が日本によるもので、日本の税引き後利益の約70%、多い年は100%を米国本社に送金している。
そのカネで米国本社は自社株買いを行い、高額な配当を支払うということで、高い株価を維持するビジネスモデルなのだ。
加えて、金融庁が問題にしているのが、日本の契約者が支払った保険料の投資先である。
アフラックの運用は株式ではなく債権が中心だ。一見、安全に思えるが、その実態は危うい。
これらの運用についても米国本社が牛耳っており、金融庁の質問に対して日本の経営陣は明確に回答することができないという。
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(感想・意見など)
アフラックは、アメリカン ファミリー ライフアシェアランス カンパニー オブ コロンバスの略称である。日本では1974年から営業している。何といっても≪がん保険≫で有名。
私は新入社員のときから会社の勧めるまま給与引き落としで長い間≪がん保険≫に入っていた。ずーっと不思議に思っていた。最近でこそ違うが、なぜ≪がん保険≫といえばアメリカン ファミリーしか扱っていないのかと。競争がない。アフラックのぼろ儲けではないかと。
以下は私の推測である。太平洋戦争後、アメリカは日本を二度と立ち上がれないようにしようとした。戦争をさせないため、飛行機を2度と作れないようにした(飛行機技術者は自動車製造や新幹線開発に転身した)。朝鮮戦争で世界の赤化を恐れたアメリカは多少軌道修正したが、あくまで日本を支配下に置こうとした。
それでも日本人は猛烈に働き、短期間で立ち直った。繊維、鉄鋼、電機、半導体、自動車と次々と市場をアメリカに求めた。日米経済摩擦である。アメリカはその都度対日要求を突きつけてきた(現在は米中経済摩擦が主で、中国はこの間の日米の対応を猛烈に学習している)。
その間の取引材料に≪がん保険≫が使われたのではないか?アフラックは売り上げの7割以上が日本だという。極めて政治的な存在のようである。
いずれにしても、実体は、CMのイメージとはだいぶ異なるようである。
以上