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Nスペ「出生前診断」

Nスペ「出生前診断」
Nスペ「出生前診断」
Nスペ「出生前診断」
Nスペ「出生前診断」
Nスペ「出生前診断」


 
 昨夜(12年9月16日)のNHKスペシャル出生前診断」を見た。昨今、出生前診断が新聞・週刊誌などで取り上げられることが多いが、今回のNスペはそのこととは無関係である。番組では主に2組の家族が取り上げられていたが、最低でも2年くらい前に企画されていないと計算が合わない。

 
 大阪市天王寺区にある胎児の検査とその後のサポートを専門にする産科クリニックが舞台である。このクリニックを訪れる患者さんの7割が35歳以上で、その多くは他の病院で異常の疑いがあると言われた人である。

 このクリニックで検査の結果、病気・障害を指摘されるのは約1割、その内8割以上が中絶を選ぶという。理由は、共働きでないとやっていけない、親の介護もあり2人の面倒は見られない、などさまざまである。

 番組は、先天異常を指摘され、悩みに悩んだすえに産むことを決意した2組の夫婦がメイン。1組は「ダウン症」、もう1組は「二分脊椎症にぶんせきついしょう)」である。

 この番組の裏舞台が気にかかる。この2組だけを取材した筈はない。実名、顔出しである。悩みに悩んだ末、中絶を選んだ人のほうが多いと思われる。その人たちが放送を了承するとは思えない。10組近くを取材したのではないか。

 新聞記事や読者投書欄でも生んで育てた人の(産んでよかった!的な)記事・投書が大部分である。今まさに苦闘している人や色々な事情で中絶せざるを得なかったサイレント・マジョリティーは表に出てこない。


 毎日新聞12年9月6日「こうのとり追って」ではイギリスの例が紹介されている。前文を抜粋してご紹介します。

 「出生前診断は妊婦の権利」という意識が根付き、全ての妊婦に対して無料で国が検査を提供している英国。日本と異なり、胎児の重い障害や病気を理由にした中絶も合法とされている。検査を受けるか受けないか、障害のある子を産むか産まないか――女性たちが選択にあたって抱く悩みを支援する複数の相談窓口がある。    (斎藤広子さん)

 ちなみに、10年の調査では、胎児がダウン症と診断された妊婦のうち92%が人工妊娠中絶を選んだという。


 日本は、結果をどう受け止めればいいのか、(例えば)ダウン症はどのような障害で、心疾患を伴った時はどんな治療法があるのか、福祉や教育の支援体制はどうなっているのか、などのカウンセリング体制を早急に整備する必要がある。日進月歩の医療技術にサポート体制が追いついていない。

 最終的には、夫婦の自己決定に委ねるべきである。トルストイの「アンナ・カレーニナ」冒頭にあるように、「すべての幸福な家庭は互いに似ている。不幸な家庭はそれぞれに不幸である」。事情はそれぞれに異なる。


 複数の病人・障害者を抱えている家庭を4家族知っている。ダウン症、自閉症、統合失調症、うつ病、パーキンソン病、脳梗塞による寝たきり、痴呆症など。これは大変である。肉体的にも、精神的にも、経済的にも。

 夫婦も大変だが、健常者の子供も大変である。就職も家族を助けるため条件の悪い地元でせざるを得ず、好きな人との結婚も諦めて、親が老いてくるとその介護も加わり、「世界には今日食べるものにも事欠く人が多いことは知っているが、それでも、毎日のように、自分の人生は何だったのかと考えて、涙が噴き出てくる」と言う。

 綺麗事では済まない、大変重たい問題である。


以上
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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