「日本の裏金」




久しぶりに懐かしい出版社の名前を新聞で見かけた。四国新聞12年10月27日の三面記事である。ご紹介します。
テロ情報流出本3500万円賠償命令
東京地裁判決
(本文抜粋)
インターネットに流出した国際テロ捜査関連文書をまとめた単行本で名誉とプライバシーを侵害されたとして、国内に住むイスラム教徒16人が「第三書館」(東京)と社長に計5280万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、出版禁止と3520万円の支払いを命じた。
対象の本は、「流出『公安テロ情報』全データ」の初版本と第2版。第三書館は「ネット時代を理解しない判決だ」として控訴する方針。
萩原秀紀裁判長は「あたかも原告らがテロリストや関係者であるかのように記述され、極めて詳細な個人情報も掲載されている」と違法性を指摘。第三書館側はネットで入手できる公開の情報だと反論していたが、判決は「書籍として出版されればより広範な読者の目に触れる」と退けた。
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(感想・意見など)
私にとって第三書館とは、元毎日新聞記者の古川利明さんの書いた「日本の裏金」上・下と「ウラ金 権力の味」の出版元である。それまで第三書館という出版社があることを知らなかった(「ウラ金 権力の味」は「日本の裏金」の要約版である。必読書である。是非お読み下さい)。
第三書館は、警察批判本、反体制、サブカルチャー、文芸書などを出版している。問題の「流出『公安テロ情報』全データ」は、2010年10月に警視庁公安部外事三課の国際テロに関する内部資料がインターネット上に流出したものを書籍化したもの。
第三書館は、警察、検察、裁判所、外務省、一部の政治家・官僚など(ひと言でいえば体制側)にとって不倶戴天の敵。何としてでも潰してやろうと狙っているはず。
私にはこの東京地裁の判決が妥当なものであるかどうかは分からないが(裁判所もデタラメ)、日本のいわゆるマスコミが不甲斐ないため、第三書館のような出版社が潰れてもらっては困る。「知は力」。正確な情報は不可欠。大本営発表記事ばかりでは正しい判断ができない。
頑張れ第三書館!!
以上