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インド元海軍司令官の見方

インド元海軍司令官の見方


 戦後の日本人は、軍事に関して世界で最も空想的かつノーテンキな国民である。お隣の中国は、軍事に関して最も現実的な国。次々と王朝が起こり、常に外敵の侵略を受け続けた。戦争に次ぐ戦争の歴史である。

 高知新聞12年12月1日に興味ある記事が載っていた。ご紹介します。


尖閣の試練 10年続く
戦略研究家 アルン・シン氏


(前文抜粋)
 
 インド海軍の東部艦隊の司令官を5年前に退役した後、戦略研究家として活躍するアルン・シン退役中将。海軍のルック・イースト(東方重視)政策で、1990年代から何度も日本を訪れた。
 戦後の日本は米国の保護のもとで、奇跡的発展を遂げた。だが、豊かさを求めているうちに戦略的思考を失ってしまったのではないか、とシン退役中将は問う。


(本文抜粋)

 「日本は今でも第一級の海軍力を持つ海洋国家だが、中国は、海洋国家としては、自然条件が不利だ。一方だけを向く海岸線は、米国、日本、韓国などがその気になれば、外洋への出口は全部ふさがれてしまう」

 「中国の戦略思想は、『戦わずして勝つ』だ。軍事的緊張、経済的緊張をつくり出し、圧力をかけ続ける。尖閣問題でも、米国が戦力のアジアへの再配置を遂げるまで、10~15年かかる。その間ずっと圧力をかけ続け、日本が折れるのを待つ

 「中国海軍の装備は旧式だが、数だけはすごい」

 「これから10年は、中国周辺の国々にとって試練の時期になろう」

 「日本は戦争で壊滅的打撃を受けたのに、急成長を遂げて先進国となった。ただ、米国の戦略の保護を受けて、経済的な豊かさを求めることだけに集中したため、戦略的な思考を忘れてしまった。金持ちになることだけが目標になった」

 「金持ちになるには誰とでも、なるべく多くと商取引したらいい。中国はその点で最良の顧客だ。日本は中国にたっぷりと投資もした。30年、40年後にどうなるか、だれも考えなかった。200年前、ナポレオンは世界の最強国はどこかと問われ、『今はフランスだ。ただ、中国が目覚めるとき、世界は震憾(しんかん)するだろう』と言った」

 「日本や米国が経済取引でドラゴンが目を覚ます手助けをした。怪物を生み出してしまった」

 「われわれは中国と4千㌔の国境を接して、激しい国境紛争を経てきた。1962年には中国と軍事衝突を起こし敗北した。去年だけでも181回、今年もすでに400回の国境侵犯を受けた。50年に及ぶ国境紛争の経験があり、米国がアジア重視の戦略に転換する以前から、中国が豊かになって軍事力を近代化するのを、大きな懸念を持って見てきた」

 「中国は2030年以降に、インド洋においてもかなりの軍事力を展開できるようになる。だから、その前にわれわれがインド洋を守れるくらいまで海軍、空軍を近代化していきたい」

 「いま日本や韓国、米国にお願いしたいと思っているのは、情報共有だ。ある海域において何が起きているかという情報を衛星などで得たら、リアルタイムでそれを共有できるようになりたい」

 「インドは中国と貿易しても、戦略上の理由で、中国企業の投資は制限している。日本がインドとの貿易を拡大し、もっと投資して、インドが豊かになれば、現在国内総生産(GDP)の2%の国防予算を3%にまでアップできる。そうなると、たくさんの国々が中国の圧力から逃げられる。日本や韓国、米国のインド洋の輸送船ルートも安全になるはずだ」
                                (聞き手は共同通信論説委員、会田弘継さん)


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(感想・意見など)

 中国は、毛沢東の時代に、隣接するソ連インドと核戦争寸前までいったことがある。毛は、1957年のフルシチョフとのモスクワ会議で、「中国は6億人いるから原水爆によって半分が死んでも3億人が生き残る。何年かすれば元に戻り、もっと多くなる」と、言ったとか。インドのネルーにも同じようなことを言って脅したと伝えられている。

 必ずしも脅しばかりではない。北京の紫禁城に隣接する中南海ちゅうなんかい)には、どのような核攻撃にも耐えられる地下深部に、政府要人や共産党幹部が家族とともに居住できる要塞が作られているという。地方にも、同じようなものがあるらしい。要人は生き残る、人民が何千万人死のうが構わない、というわけである。

 実際、は、権力闘争の結果、大躍進政策によって4~5千万人ともいわれる餓死者を出し、その後の文化大革命でも2千万人の死者、1億人とも言われる負傷者を出した。民主主義国家では、1万人の戦死者を出したら、その内閣はもたない。共産党一党独裁の中国ならではである。

 数年前だったと思うが、新聞で読んだ。中国の海軍司令官とアメリカ太平洋軍司令官が会談した。中国の司令官の言った言葉。「将来、中国とアメリカがハワイで太平洋を2分しょう」。

 
 中国は、従来の世界の常識では計れない国、地球のガンと言ってもいい存在である



以上
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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