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私は私自身を作った

私は私自身を作った



 讀賣新聞13年2月9日「五郎ワールド」の橋本 五郎特別編集委員のコラム後半がおもしろい。抜粋してご紹介します。



 私は私自身を作った


 大学で学ぶとはどういうことか。個別の知識を得ることはもちろん必要だが、もっと大事なことは、物事を体系的、構造的にとらえる視点を身につけること。そのためには、あたかも鳥が大空から見渡すように時間的、空間的に大きく見ることのできる「鳥の目」と、人々の喜び、悲しみを大切に考え、個に執着する「虫の目」を同時に持たなければならない。

 大学で学ぶにあたって大切なことは、誰かから「教えてもらう」ことではなく、自ら学ぶ姿勢がなければならないことだ。


 人類学者で考古学者の鳥居龍蔵(1870~1953)の『ある老学徒の手記』(岩波文庫)が出版された。小学校さえ出なかった鳥居は、飽くなき探求心で東大人類学教室の標本整理係から出発し、日本における人類学の礎を築いた。

 「草鞋(わらじ)ばきの健脚で遼東半島に第一歩を印して以来、東北アジアの全域を南船北馬し、わが国最初のフィールド・ワーカーとして膨大な調査記録と研究報告と写真乾板の山とを積み重ねた」(中園英助『鳥居龍蔵伝』岩波現代文庫)。「独学自修」を自ら実践した。

 〈私は学校卒業証書や肩書で生活しない。私は私自身を作り出したので、私一個人は私のみである。私は自身を作り出さんとこれまで日夜苦心したのである。されば私は私自身で生き、私のシンボルは私である〉

 「私は私」。そう言い切れるとはなんと強固な意志なのだろう。


 頭をかすめたのは哲学者西田幾多郎の「或る教授の退職の弁」(『西田幾多郎随筆集』岩波文庫)である。

 〈回顧すれば、私の生涯は極めて簡単なものであった。その前半は黒板を前にして坐した、その後半は黒板を後ろにして立った。黒板に向かって一回転をなしたといえば、それで私の伝記は尽きるのである



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(感想・意見など)

 司馬遼太郎さんはこんなことを言っていた。

 「結局、人生は自分の心の中にある美意識の完成だと思います。誰も知らない心の中の勲章をブラさげて死んでいけばいいんだと思います」

 こんなことも、

 「質実さと節度、物を冷静にみる認識力、公的なものへの謙虚さ、さらには自助の心」



(以上)
プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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