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有為転変…ASEAN

有為転変…ASEANタイ洪水2011年7月~
有為転変…ASEAN朝日新聞6月16日
有為転変…ASEAN日経新聞7月2日
有為転変…ASEAN日経新聞7月2日


 
 2011年7月から11月にかけてタイは大変な洪水に見舞われた。多くの日系企業も莫大な損害を被った。しかし、それを機に撤退した企業はほとんどなかった。どうしてだろうという疑問があった。

 朝日新聞13年6月16日国際報道部柴田 直治さんのコラムを読んでその謎が解けた。世界は激しく変化している。抜粋してご紹介します。



 バンコク  ニッポンの姿占う天使の都


 バンコク中心部で地下鉄、高架鉄道が交差するアソーク駅。1年半前に完成した駅直結のショッピングセンターのトイレに座り、私はこの街の変わりように改めて感じ入った。日本製の温水洗浄便座なのだ。

 私は学生時代の1977年に初めて当地を訪れた。その3カ月前には反政府運動の弾圧と軍事クーデターがあった。

 80年代、90年代にもたびたび訪れ、2005年から4年間は駐在した。その間にも軍と反政府団体が街頭で衝突する流血の惨事や、戦車が道行くクーデターもあった。

 それでもビルはぐんぐん高くなり、道路や鉄道は整備されていく。街はきれいに、華やかになった。そしてこの便座!公衆トイレは発展のバロメーターである。

 「天使の都」と呼ばれる街は、日本にとって格別な存在だと私は感じる。


 駅に直結する別の高層ビルの37階が、N恵美さん(29)の職場だ。日系トランスコスモス社のコールセンターで日本から転送されてくる電話の応対をする。同僚180人も日本人。タイ語や英語は不要だ。

 海外で働きたいと思っていた2年前、日本で求人を見かけ、応募した。給料は4万バーツ(約13万円)ほどだが、賃貸マンションにプールはあるし、出勤はタクシーで5分。余暇はテニスやゴルフを楽しむ。タイ語ができなくても困らない。「ここに来て大正解。しばらくはここで暮らしたい」

 現地法人の藤原章夫代表によると、人件費を節約できるので、全体で日本より3割ほどコスト削減ができる。


 向かいのビルに入居するパーソネルコンサルタントの小田原靖社長(44)には日本からの来客が途切れない。米国で大学を卒業し、93年に来た。翌年始めた同社はいまや約60人の従業員を抱える日系最大規模の人材派遣会社に成長した。

 日本から訪れる企業や求職者は毎年2桁の伸び。一方進出企業の規模は年々小さくなる。「中小企業経営者の多くはアジア各地を回り結局タイに腰を据える。事務所の内装から登記、人材募集、会計監査まで日本語でことが足りるからです。求職者も日本語ができれば仕事はある。成長している国なので普通にやれば何とかなるんです」

 バンコクの長期滞在邦人数は約3万5千人。首都としては世界一だ。


 85年のプラザ合意後の円高で、日本企業がどっと押し寄せた。政変や通貨危機、洪水など曲折はあっても進出はやまない。

 住人も90年代までは駐在員が多かったが、いまは起業家、現地採用組、老後のロングスティ、日本でためたお金の続く限り滞在する「外こもり」の若者ら、と多様だ。日本人美容師や保育士のニーズも生まれる。失敗し、挫折して帰国する人も多いが、それ以上に日本人はやってくる。

 日本語で不自由しない、これほど大規模で豊かな邦人コミュニティーが海外に出現したのは、戦後初めてではないだろうか。


 最大の理由は物価だ。日本人が住むためのインフラが整っているわりに交通費、食費、家賃と何でも安い。シンガポールではこうはいかない。フィリピンやインドネシアと比べ災害は少なく、治安も良い。

 中国や韓国のように時に反日に身を縮めることも、米国で抱く英語劣等感もない。

 「日本の経済が苦しくなり、住みづらくなったことの裏返しの面もあるでしょう」
 起業した日本人が集うタイ王国和僑会の代表幹事谷田貝良成さん(49)の観察だ。
 そして「ここは最後のとりでです」とも。


 タイ中部アユタヤに山田長政が活躍した世界最大の日本人町があったが、徳川幕府の鎖国令でついえた。戦前の日本人社会は敗戦でほとんどが送還されて消え失せた。
 ではいまの蜜月と平穏は続くのか。

 底抜けの円安や、現地社会を覆す政治的混乱があれば状況は変わる恐れもある。



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(感想・意見など)

 
 世界は激しく変化している。タイがここまで日本人に住みやすい国になっていたとは知らなかった。

 韓国は、人口が5千万人と国内市場が小さいため、ちょっとした企業なら最初から海外市場を視野に入れている。そうした企業に入るためには、ある程度英語ができることが当然のこととされている。お金のある親は子どもを英米に留学させる。お母さんも一緒についていき、父親だけが韓国に残ってせっせと仕送りするということもあるという。あまりお金のない家庭は、費用の安いフィリピンに子弟を語学留学させる。

 日本もここ数年「グローバル人材」の養成がやかましく言われだした。秋田の国際教養大学や大分の立命館アジア太平洋大学などのように、英語で授業を行ない、教授・講師陣の何割かは外国人で、学生も何割かは外国からの留学生が占めていて、海外の提携大学への留学が義務づけられている、などの大学も徐々に増えてきた。韓国に習って、フィリピンに語学留学するというのもありである。

 企業もある段階に達したら、コスト上からも、現地社員のモチベーションアップの点からも、日本人が幹部の座を独占するなどということは許されない。イオンは、「アセアン本社」があるマレーシアで現地法人の管理職向けの教育を始めるという。

 
 世界は激しく変化している。変化に対応できないものは淘汰されるだけである



以上



プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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