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アベノミクス再分配が肝

アベノミクス再分配が肝
アベノミクス再分配が肝



 飯田 泰之いいだ・やすゆき)さんは、経済を分かり易く伝える能力に定評がある。
 高知新聞13年8月9日に飯田さんのアベノミクスについての講演内容が載っていた。抜粋してご紹介します。


 日本の景気と経済成長―経済学ではこう考える
  エコノミスト、明治大学政治経済学部准教授  飯田 泰之


 アベノミクス再分配が肝

 経済学は必ず希少な物について考えます。希少性とは、放っておくと足りなくなるもの。希少性から導かれる経済法則は、多い物は安く、少ない物は高い。もう一つ大切なことはインセンティブ。要約すると損得

 
 大胆な金融政策、機動的な財政出動、民間投資を誘発する成長戦略この3本の矢から安倍政権の経済政策はできているが、なかなか考えられた政策です。

 金融政策は株価や為替に即効性を持つが、私たちの生活に直接効くには2年程度かかる。財政出動なら、事業が始まった途端に給料が支払われ、即効に効く。そして子孫の代に豊かな日本をバトンタッチするために成長戦略が必要です。

 短期の財政政策、中期の金融政策、長期の成長戦略というかたちで、時間軸がしっかりできている。

 唯一走りだしている金融政策で何より重要なのは、インフレ率2%を目標に金融緩和を継続すること。日銀が金融緩和をすると一万円札がたくさん出回り、価値が下がる。円安になり、インフレに結びつく。

 リーマン・ショック後、海外の中央銀行は出回らせるお金の量を増やした。日本は何もしなかったから、相対的に円高を生んだ。円高なら海外に旅行し、外車を買った方がいい。雇用も同じ。これで経済が良くなるわけがない。

 おそらく金融政策が効いて2年、3年かけてインフレ経済が基調になる。値段が上がっていく物に現金を換えないと損をする。人間はインセンティブで動く。

 インフレは経済刺激の非常に良い材料。動く人に有利だから。銀行はお金を企業に貸し出し、個人向けに融資する。これ自体が投資や消費を刺激する。

 実質金利の低下によって投資、消費も拡大する。インフレになると買い急ぐべきで、早めに消費、投資することで経済の回りが良くなります。

 アベノミクスは理論的には素晴らしい。急な経済回復がバブルかどうか、事前には分からない。後でバブルだと分かっても、そこで新しい産業ができることもある。

 
 その中で懸念がある。経済政策は「三幅対さんぷくつい:注)」という言い方をすることがある。①長期的な成長政策。②景気の安定化政策、これは財政金融政策。そして③再分配政策。これはたくさん稼いでいる人から譲ってもらって、弱者を支える政策。三つがそろわないと長期的に継続できません。安倍内閣は三つ目の再分配政策にあまり熱心ではない。

 例えば最低賃金引き上げ。最低賃金のようなところで働く人は、零細企業に勤めているはず。現在、景気の波は零細企業まで及んでいない。やはり再分配政策が肝だ。

 さらに消費税の増税問題。低所得の人に対する5%と、お金持ちの5%は公平とは言えない。

 
 3本の矢と、三幅対を比べたとき、安倍内閣の最大弱点は再分配政策にある。安倍内閣の経済政策は日本国にとって「中興の祖」になり得る。そんな希望を持ちながらも、やはり不安は拭えない。これが現在のアベノミクスの姿です。

注:三幅対とは、三幅で一組になる画軸・掛け物のこと


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(感想・意見など)

 日本国の借金は1千兆円を超え、1千百兆円が確実になってきた。

 これを改善するためには、2番目の写真にもとづいて言えば、①消費税を増税する、②社会保障費や公務員人件費など歳出の大幅削減、国有・公有財産の売却など、③経済を成長させ税収を増やす、しかない。①、②、③のどれが欠けてもダメである。安倍内閣は、弱者に配慮しつつ、この3つをやりきるしかない。


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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