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国家財政破綻に備える

国家財政破綻に備える




 毎日新聞13年9月18日「経済観測」欄、リコー経済社会研究所長 稲葉 延雄さんのコラムが秀逸である。ご紹介します。


 国家財政破綻に備える

 
 どうやら来年4月の消費税増税は予定通り実施されそうである。

 ここに至るまで、高名な経済専門家の間でも見解が対立していた。かたや増税による景気悪化が強調され、他方、増税の回避による国家財政破綻の危険性が指摘された。

 このように専門家の間で真っ向から見解が対立する場合、どちらの意見を聞けば良いものか判断できないので、本当に厄介である。しかし、経済の領域ではこうしたことはよく起こる。

 このような時には致し方ないので、双方の見解をリスクとして、その起こりやすさと、起きた時のコストをともに比較考量し、対応の準備をする、というのが市井の知恵だろう。


 実際、消費税増税が実施されれば、ある程度の可能性として、駆け込み需要の増加その後の反動、さらには可処分所得の減少に伴う何がしかの景気減退が予想される。

 一方、消費税増税を回避した場合には、その後も過度に国債発行に頼った財政運営が必要となり、投資家の国債に対する信認が低下して国債消化が困難化する事態が想定される。

 まさに欧州連合(EU)周辺国で起こっている事態である。そうなれば、国家財政は破綻し、防衛・教育・社会保障などの基本的な財政サービスが供給できなくなる

 特に、これらのサービスを頼りにしている経済弱者や高齢者の日々の生活は大混乱する。このような事態が直ちに発生する確率がどのくらい高いのかは分からないが、一旦リスクが顕在化すれば、その被害は相当大規模なものになる。

 消費税増税の回避は、結局は若い世代へのリスクのツケ回しになる。今回の決定は、皆で少し我慢することで、将来の大きなリスクに備えようとする第一歩である。


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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