人道と建国の精神からユダヤ人を迫害せず

人道と建国の精神からユダヤ人を迫害せず 毎日13年10月2日、16日
人道と建国の精神からユダヤ人を迫害せず 歴史街道13年11月号




 13年10月10日のブログ「杉原千畝(ちうね)とサムライたち」で、杉原がビザを発給した6千人のユダヤ人を根井三郎、小辻節三ほか多くの日本人が助けたことを紹介した。この話が再び脚光を浴びたのには訳がある。俳優の山田 純大じゅんだい)さんの貢献がある。

 その話を毎日新聞・専門編集委員の布施 広さんが10月2日コラムに書き、それに熱心な意見感想が寄せられ、再び10月16日にも書いている。合わせて、抜粋してご紹介します。


 アブラハム小辻氏

 俳優の山田純大さんが書いた「命のビザを繋いだ男 小辻節三(こつじ・せつぞう)とユダヤ難民」(NHK出版)はいい本である。山田さんは人気のドラマ「半沢直樹」でタブレットを離さない嫌みなエリート社員を好演した。

 1940年代初頭、神戸は迫害を逃れたユダヤ人の一大居留地になっていた。リトアニアの領事館で杉原千畝がビザを発給し、約6000人のユダヤ人が日本にやって来た。だが、滞在期間が切れれば、彼らはまた過酷な運命に直面する。

 そこで彼らの救済に奮闘したのが、後に日本人初のユダヤ教高位聖職者(ラバイ)になる小辻氏、アブラハム小辻博士(1899~1973年)だ。

 氏は借金をして神戸のユダヤ人を支援し、役人たちに接待攻勢をかけて滞在ビザの延長に成功する。おかげで多くのユダヤ人が日本から米国など安住の地へ渡ることができ、小辻氏は杉原氏とともにユダヤ人の恩人と呼ばれるようになった。


 ユダヤ人迫害と日本

 大戦前、ナチスドイツは同盟関係の日本にもユダヤ人迫害で同調するよう求めていた。日本は揺れたが、結局、人道と建国の精神に合致しないとしてユダヤ人を迫害せず、公正に扱う方針を打ち出した(1938年「猶太人(ゆだやじん)対策要綱」)。

 今思えばこの決定は大きかった。ナチスに付和雷同していれば日本は世界中のユダヤ人から敵視され、戦後の対米関係にも障害が生じただろう。利害打算もあったにせよ、小辻氏を含む知識人らのユダヤ理解が国益を守ったのだと思う。


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(感想・意見など)

 日本人にはユダヤ人に対する偏見はない。なぜヨーロッパやロシアなどでユダヤ人を差別するのかが全く理解できない。ドイツからの度重なる強い要請にもかかわらず、1938年に猶太人(ゆだやじん)対策要綱を制定したことは正しく賢明なことであった。

 デタラメ極まる調査で、後に世界で性奴隷の汚名を着せられる根拠となった河野談話とはえらい違いである。

 ジィコブ・シフの名を日本人は忘れるべきでない。ドイツ生まれのユダヤ系アメリカ人銀行家、慈善活動家である。日銀副総裁・高橋是清の求めに応じて、日露戦争の際、日本の戦時国債を大量に購入してくれた。

 このことがなかったら、日本は戦争に負けて、朝鮮半島は確実にロシアのものとなり、日本の領土の一部(北海道あたり?)はロシア領になっていたかもしれない。ジィコブ・シフの動機は、ロシアにおける反ユダヤ主義に対する反発だと思われる。日露戦争後の1906年、明治天皇より勲一等旭日大綬章を贈られている。

 恐らく、日本国民はこのことを知っていた。それが、敦賀や神戸での歓待につながったと思われる。

 もう一つ知っておいてもらいたいことは、日本は1919(大正7)年パリ講和会議において国際連盟規約に人種差別撤廃条項を入れるよう提案していたことである。当時は植民地は当然のことであり、ユダヤ人差別、黄色人種、黒人差別は当たり前に行なわれていた。

 賛成11、反対5であったにもかかわらず、議長のウッドロー・ウイルソン米大統領の重要な問題は多数決ではなく全会一致でなければならないとの裁定で否決された。

 その後、1924年アメリカで排日移民法が成立した。太平洋戦争の遠因のひとつである。

 先の大戦は、民主主義勢力対全体主義という単純なものではない全体主義を擁護するつもりは全くないが、いわゆる民主主義勢力といわれる国も、戦後においても、植民地では戦前同様非道なことをし、アメリカの黒人差別、オーストラリアの白豪主義、南アのアパルトヘイトなど実に酷いものであった。これらが表向き改善されたのは、ここ20~40年のことに過ぎない。


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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