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現実的な医療費抑制策

医療費抑制策 朝日13年10月27日




 
 現実的な医療費抑制策


 既に日本国の借金は1千兆円を超えている。医療費は毎年1兆円以上増え続けているあと10年もすれば、団塊の世代が後期高齢者になる。今のままの制度を維持しつづけることは絶対に不可能何らかの具体的な医療費抑制策が必要である。ひとつの取り組みが朝日新聞に載っていた。抜粋してご紹介します。


 医療費抑制 「命の値段」英国の仕組み
  有田 哲文さん(編集委員)


 人の命には値段がつけられない。命は地球より重い、というではないか。しかし、英国には値段があるようだ。1年あたり、だいたい2万~3万ポンド(314万~471万円)である。

 あなたが英国人で重い病気にかかったとする。Aという薬を使えば、これれまでの実績からいって数年間は延命できそうだ。1年の延命にかかる費用が2万ポンド未満であれば、その治療を受けられる可能性が高い。しかし、5万ポンドであれば望み薄だ。

 英国らしい、合理的だが冷たい仕組み?でも、医療費を抑えようと、多くの国が、この制度から学ぼうとしている費用対効果分析を担当する国立医療技術評価機構(NICE)の幹部、カリプソ・チョルキドウさんは言う。
 「海外の省庁から要望が来るんです。『あなたたちのやっていることに興味がある。招待するから教えてほしい』と。とくに中国は強い関心があるようです」。NICEは、他国に助言するための部署を設けた。

 英連邦のオーストラリアではすでに同じような制度がある。韓国も費用対効果分析を進めている。

 英国の制度では、1年の延命という効果は、さらに細かく分析されている。寝たきりだったり苦しみがひどかったりすれば「生活の質が低い」「治療の効果が小さい」とされ、1年分とは見なされない。マイナス要素が強くなるにつれ、0.8年分、0.7年分……となり、その分、認められる治療費も下がる。

 まるで命に値札をつけているようだ。そう聞くと、チョルキドウさんは言った。
 「値札ではありません。医療サービスの生産性を表示しているんです。教育でも投資でも、生産性を示す数字はあるでしょう。もちろん、一般の経済活動にくらべれば表示するのは簡単ではありませんが」
 分析を一歩進め、幅広い社会の便益や費用を計算に入れることも検討されている。


 英国のこの制度、ちょっと寒々とする。でも、目をそむければいいとも思わない。限られる医療費を効果的に使おうとする意志が、そこにはあるからだ。

 コレステロール抑制では、通常使われるのは月約1ポンド(157円)の薬だ。効果が少し上がるだけの高い薬は認めない。疾患のない普通の若者がインフルエンザになってもタミフルを出さない。休養すれば治るからだ。

 日本の医療費は、毎年1兆円を上回るペースで増えている理由は高齢化だけではない。医療の高度化もそれに劣らず影響している。そこに薬漬けのようなムダはないか。不当に製薬会社や機器メーカーをもうけさせてはいないか。

 医療費抑制はかけ声だけでは実現しない。どうやって、どんな理由で抑えるか、道具が必要だ。

 やさしさを取り繕うのではすまない。私たちはそんなところに来ている


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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