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絶えざる改良・改善

絶えざる改良・改善 朝日13年12月28日




 
 コンビニがこれだけ増えたのには理由がある。消費者のニーズ・ウォンツを愚直なまでに追求してきた結果である。朝日新聞13年12月28日、 多賀谷克彦編集委員のコラムを抜粋してご紹介します。


 コンビニから学ぶべきこと

 東京・四谷のセブン・&アイ・ホールディングス本社。毎日昼になると、6階の会議室に約20人の役員が集まる。傘下のコンビニエンスストア、セブンーイレブンの創業時から続く役員試食会だ。メニューは日替わりだが、並ぶのは、店頭で売られる弁当、パン、総菜類だ。

 役員の手元には、「試食評価表」というメモが配られる。評価項目は味、見た目、価格など。最下欄には「買う」「買わない」の選択肢が記されている。


 今年、大手ホテルが料理の産地や原材料を偽って表示していたことが明るみに出た。創業40年を迎えたセブンーイレブンの食材への姿勢を考えると「コンビニだから」「ホテルだから」という業態への先入観が意味を持たないことを改めて知った。

 おでんがコンビニの定番なのは知られていても、セブンーイレブンが毎年、おでんのだしに課題を掲げ、改良を続けていることはあまり知られていない。今冬の課題は「うまみ」。I執行役員は「舌に残る感覚を改良した」と言い、来季は「香り」が課題という。

 人々の好みは微妙に変化する。「さぬきうどん」がはやり始めて、関東にも香りの強いアゴ(トビウオ)のだしが広がっている。おでんのだしにも影響があるという。

 彼らは、おでんの販売を始めた30年以上前から複数のメーカーとチームを組み、かつお節の産地、製法を追及している。透明感のあるだしを取るため、赤道直下でとった脂分の少ないカツオを使う。うまみが抜けないように冷凍せずに、そのまま漁場から近い工場で、うまみが最も多い時期に加工する、という具合だ。


 ほかにも炭火焼き肉弁当に使う炭火焼き機を自ら開発。サンドイッチのハムは添加剤を減らす工夫を続ける。ただ、「うんちくを傾けすぎると押し売りになる」。彼らには「素材がいいものはおいしい」「おいしいものほど飽きられる」という教訓がある。だから「改善に到達点はない」と考える。

 コンビニが社会のインフラとなったのには理由がある。役員の試食、絶え間ない素材の改善を続ける姿勢だ。結果は数字が物語る。ホテル・旅館の飲食部門の売り上げ推計値は20年前の半分の2兆5千億円。コンビニの弁当類など日配品は3兆円を超え、今も伸び続けている。


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(感想・意見など)

 プロの料理人から聞いたことがある。「セブンーイレブンは、われわれが手を出せないような、可能な限りいい素材を使っている。とてもかなわない」。確かにセブンの商品はひとつひとつが磨き抜かれている感じがする。2位のローソンと3位のファミマはそんなに差を感じない。商品の良さがそのまま業界順位になっている。

 商品だけに限らず、システム全体の絶えざる改良・改善を続け、いつの間にか、社会に不可欠な存在になっている。2年数か月前に東北の海岸沿いをクルマで走った時、プレハブのコンビニを何軒か見て、このコンビニがなかったら付近のひと達はここに住めないだろうと、強く思った。


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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