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香港の社会福祉制度

香港の社会福祉 四国14年4月25日
香港の社会福祉 花は咲き…、
香港の社会福祉 落葉樹も若葉をつけ…、
香港の社会福祉制度 空ではモズが声高く鳴いている…。



 香港の社会福祉制度


 香港は1997年にイギリスから中国に返還された。その社会福祉制度はイギリスとも中国とも異なる独特なものである。

 四国新聞14年4月25日「おしゃべり地球カフェ」欄、谷川公光子さん(高松市出身、主婦)のコラムをご紹介します。


 何事も自己責任
 入院に15時間待ち でも…


 香港の政府は「レッセ・フェール」、すなわち自由放任主義。小さい政府で費用を低く、税金を安く設定し、分かりやすい法律を定めて、香港に住む人は自己責任で居住させる方針です。

 従って、国民健康保険失業保険などはありません。年金もなかったのですが、2000年末から積立強制基金制度が始まりました。給与の最低10%の額を、雇用主と従業員が5%ずつ出して政府が認めた信託会社に預け、そこで運用させ、65歳になったときから年金が受け取れます。

 信託会社は数々あり、勤務先の会社が決めますが、運用商品の何を選ぶかは従業員次第。また、過去に積み立てた分を自分が選んだ信託会社に掛け変えることもでき、強制といえども選択の自由があり、商品次第で受給額も変わるところが香港らしいと思います。


 先ほど国民健康保険はないと言いましたが、香港の住民権を得ると、公立病院の格安医療の恩恵にあずかれます。外来は45香港ドル(約585円)、入院は登録に50香港ドル(約650円)、入院と手術込みで1日68香港ドル(約880円)という信じがたい安さ。それも払えない人は無料です。

 しかし待ち時間は相当なもの。先日知人が食中毒で救急車で公立病院に運ばれましたが、入院は15時間待ちでストレッチャーに乗せられたまま、ストレッチャー患者のたまり場のような所に集められ、応急処置を受けながら、一夜を過ごしました。翌日はまた待ち時間が15時間に戻され、結局最後までストレッチャーで点滴治療を受けて退院(?)しました。

 裕福な人は私立の病院に行き、公立の軽く数百倍はするような高額費用を払いますが、そこでは患者はお客さまであるかのように大切に扱われます。

 何事も自己責任ではありますが、それぞれがそれなりに見合った生活が営めるようになっている香港です。


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(感想・意見など)

 日本のように、どこの病院に行ってもよく、即入院可能というのは珍しいらしい。例えば、高福祉で知られるスウェーデンイギリスでは入院1か月待ちは当たり前だという。

 確かスウェーデン在住の女性が週刊朝日かなにかに書いていた。こちらでは「医師に会うのは大臣に会うより難しいと言われている」と。日本のように健康保険証と数千円を握りしめて初めての診療所に飛び込み、数10分待って診察室に通され、医師から「今日はどうされました?」というようにはいかない。

 イギリスでは、個々の患者の事情、症状などによって、この患者の治療(費)はここまでと線引きしているという。例えば、90歳の寝たきりの人で、300万円の追加的な治療を施しても数日~数十日の延命効果しか見込めないと考えられる場合は、その治療は認められない。


 高福祉国家のデンマーク「国民負担率」は約7割。日本は約4割。それだけの高負担によって、高福祉が実現している。その代表例は、医療費と教育費が無料なこと。

 医療費は、どんなに高額な手術代でも無料。医療費が無料だと、多数の患者が医療機関に殺到し、医療費が膨大になってしまう。それを食い止めているのが、「家庭医」「かかりつけ医」の存在。

 各地に家庭医がいて、平均で1500世帯を担当。患者はまず家庭医の診察を受け、専門の治療が必要と判断されると、専門病院を紹介されるシステム。

 診察でインフルエンザと診断されれば薬が処方されるが、ただの風邪だと判明すると、「家で寝て治しなさい」と言われて終わり。何の薬も出ない家庭医が、医療費増大を防ぐフィルターの役割を果たしている。


 
 日本の国民皆保険制度は守りたい。しかし、いまのままでは間もなく破綻するのは明らか。改革を急ぐ必要がある


以上

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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