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朝鮮系ロシア人の可能性

朝鮮系ロシア人の可能性 イザベラ・バード『朝鮮紀行』
朝鮮系ロシア人の可能性 (講談社学術文庫)
朝鮮系ロシア人の可能性 ロシア領朝鮮人入植者の家




 朝鮮系ロシア人の可能性


 イザベラ・バード女史は、1894年から1897年に4回にわたって朝鮮各地を旅行した(ちなみに日清戦争は1894年~1895年)。今から110年ほども前のことである(日本・中国も旅している)。

 朝鮮は、昔からたびたび異民族に攻められ、度重なる飢饉で大量の餓死者を出してきた。そのたびに、多くの朝鮮民族は、朝鮮半島のみならず隣接する清領やロシア領に散っていった。

 バード女史は、朝鮮系ロシア人について面白いことを書き残している。それを読むと、朝鮮人・韓国人の問題の根本は、朱子学にあり、それを担う支配層・知識層のあり方に問題があると思えてくる。

 『朝鮮紀行』の関連部分を抜粋してご紹介します。


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 クラスノエセロとノヴォキエフスクのあいだにある村々は朝鮮系ロシア人の定住地の典型といえた。道路はまずまずよく、水路の手入れも行き届いている。衛生上の規則がきびしく課され、村の衛生に関しては村長が責任を負っている。朝鮮半島の不潔で荒れた貧しい村々とは異なり、この定住地の家々は同じ朝鮮系家屋でも立派である

 
 男たちの態度はわずかながらも確実に変わってきており、また女たちは、表向きは蟄居(ちっきょ)の習慣を守ってきてはいるものの、朝鮮本国でよく目にするあのおどおどした態度が消えている。本国朝鮮人の特徴である猜疑心、怠惰と慢心、目上への盲従は、きわめて全般的に、アジア的というよりイギリス的な自主性と男らしさに変わってきている。

 きびきびした動きも変化のひとつで、両班(ヤンバン)の尊大な歩き方や農夫の覇気のないのらくらぶりに取ってかわっている。金を儲けるチャンスはいっぱいあり、儲けてもそれを搾り取る官僚や両班はいない

 ゆとりのあることが外見からばれても、強欲な役人に見つかることもない。儲けがあっても、それは不安材料ではなく人の信用となるのである。働き者は必ず暮らしが楽になる。農夫の多くは裕福で、商売に従事し、手広く契約を結んでいる。


 朝鮮にいたとき、わたしは朝鮮人というのはくずのような民族でその状態は望みなしと考えていた。ところが沿海州でその考えを大いに修正しなければならなくなった。みずからを裕福な農民層に育て上げ、ロシア人警察官やロシア人入植者や軍人から勤勉で品行方正だとすばらしい評価を受けている朝鮮人は、なにも例外的に勤勉家なのでも倹約家なのでもないのである。

 彼らは大半が飢餓から逃げだしてきた人々だった。そういった彼らの裕福さや品行のよさは、朝鮮本国においても真摯な行政と収入の確保さえあれば、人々は徐々にまっとうな人間になりうるのではないかという望みをわたしにいだかせる


(以上)

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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