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中国情報②

中国情報② 四国14年6月8日
中国情報② 花菖蒲とゼラニウム




 中国情報②


 四国新聞14年月8日投資ストラテジストの武者 陵司さんのコラムを抜粋してご紹介します。一つの見方である。


 中国の対外膨張
 背景に経済的な事情


 尖閣、西沙諸島、南沙諸島における最近の中国の海洋膨張は、自らの国際的孤立を招く行為である。

 なぜ中国は分かりきった誤り、覇権国である米国の牙をむき出させる行為に出たのであろうか。二つの理由が考えられる。その第一は米国の軽視、つまり現在の国際秩序は米国が力にものを言わせて確立したものであり、米国の衰退とともに書き換えられて当然と言う考えである。

 確かに米国の力による秩序という側面はある。しかし、米国のリーダーシップはその政治・軍事力とともに、価値観と経済力(民主主義、人権尊重、市場主義など)によって支えられている。米国の覇権が各国の経済的利益に合致すると言う点は、20世紀前半までの帝国主義支配と決定的に異なっている。それに対して中国が、米国が提供する国際公共財(価値観ルールと経済的利益)を代替する何者かを提供できるとは思われない。


 第二に中国の国内に対外膨張せざるを得ない理由があると考えられる。中国の高成長は先進国技術と中国のチープレーバーを組み合わせることで生まれた超過利潤を、支配階級(共産党、政府部門、資本家)が占取し、設備投資、公共投資、不動産投資の3分野につぎ込んだことによって可能となった。

 この高速投資は3分野(設備・公共・不動産投資)において過剰となり、不良資産化したことによって行き詰まり、中国経済は失速の危機に直面している。

 中国経済の活路は二つある。望ましいのは国内改革、民主化により所得配分を是正し、国民生活水準の向上により内需を喚起することだが、それは収益悪化に直面している国有企業の経営を直撃するのでほぼ不可能である。

 となるとあと一つの残された活路とは対外膨張、まさしく20世紀型帝国主義の挑戦と言える。


 英経済学者ホブソンは1900年前後のイギリスによる典型的植民地獲得の帝国主義戦争であるボーア戦争に従軍し、悲惨な戦争の原因を経済分析に求めた。彼の結論は英国国内の富の分配の不公平が過少消費・過剰貯蓄・生産力の過剰蓄積を招き、過剰貯蓄のはけ口としての植民地が求めれれたというものであった。このホブソンの見た帝国主義の現実が、100年後の中国で再現されつつある

 なぜ中国は突然対外膨張主義に転じたのか、習近平主席の「中華の偉大な夢」とは何なのか。カギは中国が過剰に蓄積した生産力のはけ口として、資源の調達先として、超過利潤獲得のチャンネルとして、対外膨張が必須となっているため、と考えられる。それによる経済成長の維持なしには、現在の共産党独裁体制が維持できない。


 この中国に対していかに対処すべきか。歴史が示すように宥和政策ではとどめることはできない武力衝突が起ころうとも力により中国の対外膨張を食い止め、国内改革の圧力をかけ続けるしか方法は残されていない。米国も意を決したとみられる。東アジアは風雲急を告げる事態となりつつある。


(以上)

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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