コリアンの根本的問題

ニューズウィーク日本版16年11月29日号

朝鮮を4回訪れた英国婦人イザベラ・バードは、「朝鮮にはその内部からみずからを改革する能力がないので、外部から改革されねばならない」と言っている。そして、日本にそれを期待した。しかし、コリアは120年前からの宿題を未だ果たせていない。「ヘル(地獄)朝鮮」は続く…。

★★★★★…いい本です。お薦めします。

作者の濱 嘉之(よしゆき)さんの中国情報が素晴らしい。
コリアンの根本的問題
ニューズウィーク日本版16年11月29日号から抜粋します。
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不祥事多発の元凶は「コネ社会」
最近の韓国はスキャンダルまみれだ。今年に入って大韓航空、現代グループ、サムスンの不祥事が取り沙汰され、先月には韓進(ハンジン)グループとロッテの暗部が暴き出された。そして今、朴槿恵(パク・クネ)大統領が一大スキャンダルの渦中にある。
実はこれらの不祥事のすべてに共通する要因がある。ぞれは「情(ジヨン)」だ。血縁や学歴を重んじる姿勢が政財界トップの判断を曇らせている。
欧米人は家族や友人との関係をビジネスとは切り離して考える。もちろん欧米人も友人に就職の世話をすることはあるが、例えば市長になったときに管理職をすべて入れ替えて、親族と友人で固めるようなことはしない。
韓国では、何百年もこうした慣行がまかり通ってきた。潘基文(バン・キブン)国連事務総長も国連の主要ポストに韓国人ばかりを据えて、「縁故主義」と批判を浴びたほどだ。
韓進、ロッテ、大韓航空など、最近不祥事に揺れた韓国企業はいずれも、財閥一族のメンバーや友人、同級生でトップを固めている。米企業でもコネがものをいうことはあるが、韓国の場合はその度合いが極端だ。
韓国企業の経営陣は自分の身内や友人を中間管理職につけ、中間管理職も身内や友人を部下として採用する。こうして上から下までがっちりと情で結ばれた構造が出来上がる。政府機関も往々にしてこうした構造になっている。
朴大統領も身内びいきで墓穴を掘ったようだ。「崔順実(チェ・スンシル)ゲート」は、韓国社会でいかに個人的なつながりがものをいうかを浮き彫りにした。
(ジャスティン・フエンドス・韓国東西大学教授)
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以下、2015年11月21日のブログ「日韓 悲劇の深層」③を抜粋して採録します。
身内正義の価値観と朱子学の序列
呉 善花: 李氏朝鮮時代の社会構成単位は、内側に閉ざされた血縁小集団で、横の連携を政策的に絶たれていました。こうした血縁小集団が、「自分の血縁一族の利益だけを追求し、他人(外部の血縁集団)の迷惑など考えない」で、たがいに闘争し合うところに生じるエネルギーが、社会を動かす活力となっていたのが旧時代の韓国です。
韓国には、日本のように、血縁関係を異にする人々が一緒になって一つの共同体を形成し、それがさらに横のつながりをもって連帯していくといった社会的な活動が、歴史的に生じることがありませんでした。
そのため人々は、唯一残された血縁という小集団に自らを囲い込んでいくしかありませんでした。そうした社会では、自分とは「身内の者」にほかならず、他人とは「身内以外の者」にほかなりません。ですから他者との関係は「内と外」の対立関係になります。
対立関係は、実際には対立抗争関係ですから、「身内」は絶対的な正義・善でなくてはならず、「身内以外の者」は絶対的な不正義・悪でなくてはなりません。
西尾幹二: それに関連することですが、30年ほど前に、元東京銀行ソウル支店長の湯澤甲雄(もとお)さんからうかがった話があります。銀行員のストが収まらない、要求を全部入れても解決しない。加藤清正がどうだとか、日帝36年の支配がどうだとか言われて、どうにもならなかったというのです。
なぜ不満があるのかをよく調べてみると、まず第一に、オフィスの座席の配列が気に入らない、ということが分かった。そのソウル支店では、日本の通例にしたがって、機能的な並べ方をしていました。
それのどこが悪いのかと調べていくと、韓国には年長者は部屋の奥に座り、新米は出口に近い方に座るという儒教的な序列がある、ということだった。それでそのように配列を直したら、ストはたちまち止んだという話です。
また、韓国人次長に職員の採用を任せたら、自分の親族ばかりを入行させるので困ると、二番目の次長が文句を言ってきたそうです。それで、それならあなたがやりなさいと採用を任せたら、その人もまた親族ばかりを入れるわけです。それで結局、75人の職員はみんな2人の次長の親族になってしまった、ということです。
話はまだあります。給料の支給日に、職員の親戚縁者が続々と集まって来るのだそうです。彼らの一団でロビーが埋まってしまうのだそうですが、韓国人職員が言うには、彼らに何がしかの小遣いを与えなくてはならない、ということなんですね。サラリーをもらった当人が、そのサラリ-のうちから親類の人たちに、いくらかのお金をあたえなければならないというのです。湯澤さんは、日本では決して見られない、驚くべき光景だったと語っていました。
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(感想・意見など)
現在の国連事務総長・潘 基文(パン・ギムン)氏は透明人間、無能と評判が悪いが、中でも韓国人を多用する縁故主義がひどいという。2010年に退任した事務次長は、50㌻に及ぶ潘事務総長批判の書を突きつけたという。コリアンの宿痾(しゅくあ=持病)である。
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何で読んだかは忘れたが、1945年8月に日本が敗戦し、日韓併合が解消されたころの話である。ある組織で、日本人幹部が韓国人次長などに仕事を引き継ぎ職を辞し、日本に帰ってきた。ところが、次長(昇進して幹部になっていた)が自分の身内ばかりを組織に引き入れ、その他の韓国人ともめ事が絶えないため、軍政を敷いていた米軍が困り果て、日本人幹部を呼び戻したという。
120年前に、イザベラ・バードが「朝鮮紀行」に書いている。
「朝鮮の重大な宿痾は、何千人もの五体満足な人間が自分たちより暮らし向きのいい親戚や友人にのうのうとたかっている、つまり『人の親切につけこんでいる』その体質にある。そうすることをなんら恥とはとらえず、それを非難する世論もない」
「今この瞬間にもソウルでは、何百人もの強壮で並の知力のある男が、たばこ銭にいたるまでの生活費をすべて身内または高級官僚に頼り、日に三度のごはんを食べ、雑談にふけり、よからぬことを企んでいる」
「朝鮮の品位を落としてきた党派争いによる政変は、政治理念の闘争などではさらさらなく、官職と金銭とを自由に采配できる地位の争奪戦にほかならない」
彼らは何百年とこのようなことを繰り返してきた。これが彼らの「常識」である。つくづくこのような国に生まれなくて良かったと思う。
以上