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何を売り物にすべきか?

何を売り物にすべきか?
 週刊東洋経済17年1月28日号
何を売り物にすべきか?
 ドベネックの桶 
 企業経営は芸術。色々な要素のうち、どれかひとつでも欠ければ、企業はたちまちおかしくなる。また、これで完成型というものはない。生々流転(せいせいるてん)。変化に対応できないものは潰れるだけである。

何を売り物にすべきか?
 日経新聞17年1月12日。17年1月の「私の履歴書」は日産自動車社長のカルロス・ゴーンさん。
 
私は中学生のころからの日産ウォッチャー。1970年頃までの日産は素晴らしかった。ブルーバードP510などは今見ても名車と言える。しかし、その後はメタメタ。労組が強すぎたのか、迷走が続き、結局フランスのルノー傘下で再建することになり、ゴーンさんがやってきた。ゴーンさんがやったことは、2段ほど高みからみて、しがらみを断ち切り、為すべき当たり前のことをやっただけ。優秀な日本人幹部もいた筈なのに何故できなかったのか?東芝といい、日本の組織の大問題。

何を売り物にすべきか?
 讀賣新聞17年3月1日

 東芝は虎の子の半導体事業を分社化して、その株式の過半を複数社へ売却する予定だという。経営者の判断ミスで、140年の歴史がある従業員19万人の大会社が解体されようとしている。そもそもは米・原発メーカー・ウエスチングハウス(WH)社を高値で買収したことにある。私でも悔しいのだから、関係者の無念はいかばかりか。

何を売り物にすべきか?
 毎日新聞17年2月18日 よこたしぎさん。
何を売り物にすべきか?
 香川県立図書館。もうすぐ春。裸のアキニレは、間もなく一斉に芽吹きだす。
何を売り物にすべきか?
 夕方、家の前でヒヨドリを見た。この冬はどういう訳かヒヨドリが少なかったので嬉しかった。





 何を売り物にすべきか?


 かつて、日本企業は、欧米企業に追いつけ追い越せと頑張ってきた。現在、日本企業は、韓国や台湾や中国企業などに追い上げられている。いま、日本の大企業は、社内留保が厚く、金利も低いため、M&A(合併・買収)に励んでいる。中には東芝のように大やけどをする例も多い。三菱重工もうまくいっていない。先日読んだ経済誌には、キリンがブラジルで千億円単位の損失を出したと出ていた。かと言って今のままではじり貧の一途である。今後、日本企業は何を売り物にすべきか?


 週刊東洋経済1月28日号「経済を見る眼」欄、神戸大学大学院教授・三品(みしな)和広のコラムを抜粋してご紹介します。


 〝事業を売る〟時代の生き残り術


 企業は何を売ることを生業(なりわい)とするのか、またはすべきなのか。この問いにモノやコトと答えているようでは、世界の趨勢から絶望的に取り残されてしまいかねない。

 大量生産は19世紀の後半に萌芽を見せ、20世紀の前半に普遍化した。そしてく供給不足が解決すると、ボトルネックは需要不足にシフトする。かくしてモノを自ら造るより、誰かが大量に造ってしまったモノを売りさばいてみせる側が儲かる皮肉な状況が定着した。

 20世紀後半は広告〝媒体を売る〟民放テレビ局、21世紀前半は広告への〝誘導路を売る〟グーグルが、さしずめ儲け頭といったところであろうか。

 他方、儲からなくなってしまったモノ造りサイドも黙ってはいない。たとえば自動車メーカーが自動車と抱き合わせで〝ローンを売る〟という具合に、付帯サービスで儲ける方向に進化を遂げてきた。

 その行き着く先は、川上では導入前のコンサルティング、川下では導入後のメンテナンス、すなわち〝ソリューション(注:解決策)を売る〟という姿である。その延長上で、IOTを活用する米GEやドイツ勢は〝生産性向上策を売る〟方向に転進しつつある。

 しかしながら、供給サイドが利益を取り戻すという流れの中では、もっと恐ろしい動きが出ている。それは〝事業を売る〟という事業の興隆にほかならない。

 たとえばワインを売るという事業は意外と儲からない。うまいワインを醸造しても、うまいワインは次から次に出てくるからである。その反面、ワイナリーは慢性的な供給不足で、賢い人はそれを富豪に売り、手にした資金で次の畑を買いに行く。誰も見向きもしない土地を安く手に入れ、そこから世界をあっといわせるワインを送り出し、またワイナリーを高く売る。

 この手のシリアル(注:連続)起業家が、創薬でもITでも儲けまくる姿こそ、時代の最先端と言ってよい。電脳化の進展に伴ってオペレーションの遂行能力や管理能力はコモディティ(注:日用品、一般商品)と化してしまった。そこでどんなに頑張っても、もはや報われることはない。希少価値を持つのは、今や意外なネタを発掘する目利きの能力なのである。


 米国企業は、大量生産をマスターしたいと願う日本企業に技術を売って1960年代に一儲けした。そして米国市場でモノを売りたいと願う日本企業に各種のソリューションを提供して、今度は製造業と異なる土俵で儲けた。それが70年代から80年代にかけての進展である。その後は新たな成長エンジンを求める日本企業に事業を売って儲ける技に磨きをかけている。

 カネで買えないものを買えるようにすることこそ事業を通した社会貢献であって、米国の進化は正道であろう。時間を買いに出るM&Aも結構だが、そろそろ日本企業も、買う一方の「優良顧客」を卒業して、売り物を見直すべきときを迎えている。


 ただし、米国の進化には資本主義の首を絞める側面がある。モノ造りが儲かる時代は労働者の多くも成果の配分にあずかることができた。ところが、進化の帰結として価値の源泉が少数の目利きに集約するようになると、そうはいかない。となれば、かつての労働者の何割かを目利きに転化させるような教育改革が避けて通れない。そこが国家間の新たな主戦場になるのではなかろうか。


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(感想・意見など)

 教育改革も必要だが、累進課税の強化など格差是正にも取り組むべきである。世界的に格差が広がり過ぎている。また、20年先くらいになるか、AIの進化でなくなる仕事が増えてくると予想されている。BI(ベーイックインカム)の導入なども必要になるかもしれない。


以上


プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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