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中国の「シャープパワー」に対抗せよ

中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 日経新聞17年12月20日「The Economist(英エコノミスト誌)」
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 讀賣新聞17年12月25日
 「中国による外国政界や世論への工作が活発化している」「習近平政権は、世界第2の経済力を背景に自国に有利な政治活動をとる国を増やし、中国主導の国際秩序を浸透させようとしており、そうした活動の一環とみられる」
 そうした活動のごく一部が、世界各地に移民した華人・華僑とコリアン移民が政界や世論に働きかけ、世界中に慰安婦像を建立していること。朝日新聞や福島瑞穂、戸塚悦朗(えつろう)弁護士などには想定内の動きなのか?
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 毎日新聞17年12月6日
 中国の習近平総書記(国家主席)の肝いりで「国際一流都市」を目指す首都・北京市で「環境浄化」が進む。480カ所もの村が消え、出稼ぎ労働者が家や職を失っている。「問答無用」で村のあちこちで、重機がビルや家屋を破壊している。
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 同。不動産が高騰する北京では出稼ぎ労働者は劣悪な住環境に甘んじるしかない。市民から「『低端(低ランク)人口』の排除だ」との政府批判が強まっている。地方出身者が北京で教育や医療などの市民サービスを受けるのは難しくなっている。新たな「選別」によって強制立ち退きを迫られ無数の人々が家を失っている。共産主義国なのに極端な貧富の差がある。都市戸籍と農村戸籍では天と地の差がある。共産党員と非共産党員でも身分の差がある。共産党員でも厳格なヒエラルキーがある。
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 『墓標なき草原 上・下・続』 楊 海英(よう・かいえい)さん (岩波書店) 楊さんはモンゴル人。恐らく奥さんは日本人で、楊さんは日本に帰化している(日本名は大野旭)。静岡大学教授。この作品で司馬遼太郎賞を受賞。
 日本が1932年に満洲国をつくり、敗戦後に内地に引き揚げたことで内モンゴルは中国の領土になった。日本統治時代に日本的な近代教育を受けた内モンゴルのエリートたちは、文化大革命で「対日協力者」として大粛清された。内モンゴルの草原は「殺戮(ジェノサイド)の原野」と化した。女性たちはレイプされ、国境地帯に住んでいた者は強制移住を命じられた。母国語のモンゴル語で話すことも禁じられた。大量の漢族移民が送りこまれ、粛清は組織的かつ残忍なものとなっていった。文化的ジェノサイドは今も続いている。
 かなり昔に読んだので記憶は不確かだが、印象的な拷問は、女には女性器を荒縄でしごき、男には男性器をガラス片を埋め込んだムチでしばき、泌尿器としては使えるが外性器としては使えなくするというもの。少数民族の子どもを増やさないため。
 新疆ウイグル自治区チベット自治区内モンゴル自治区とよく似た境遇にある。
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 奔放な母親
中国の「シャープパワー」に対抗せよ
 しつけのいき届いた息子?娘?





 日経新聞2017年12月20日「The Economist(英エコノミスト誌)」を抜粋してご紹介します。


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 中国の「シャープパワー」に対抗せよ


 新興大国が既存の大国を脅かすようになると、しばしば戦争へと発展する。この現象は「ツキディデスのわな」と呼ばれる。これが近年、中国と欧米諸国、特に米国との関係に影を落とし、様々なあつれきを生んでいる。

 中国のその手口について、最初に警告を発したのはオーストラリアだった。12月12日にはオーストラリアの野党の上院議員が、中国から資金を受け取り、同国の肩を持つような発言をしたという疑惑から辞職した。英国カナダ、ニュージーランドも、同様の警鐘を鳴らし始めている。
 10日にはドイツが、中国がカネを使ってドイツの政治家や官僚を取り込もうとしていると非難した。13日には議会が、中国の新たな影響力について公聴会を開いた。


 米ワシントンのシンクタンク「全米民主主義基金(NED)」は、中国による一連の動きを「シャープパワー」と命名した。シャープパワーは、独裁国家が外国に自国の方針をのませようと強引な手段に出たり、海外の世論を操作したりするためのものだ。

 欧米は、中国のこうした動きに対処する必要があるが、単に中国との関係を断てば、それですむわけではない。かつてのソ連とは違い、中国は世界経済に深く組み込まれているからだ。

 中国は多くの国と同様、ビザや補助金、投資、文化などを通じて自国の利益を追求してきた。だがその行動は最近、威嚇的で幅広い範囲に及びつつある

 中国のシャープパワーは、取り入った後に抵抗できなくさせる工作活動嫌がらせ圧力の3要素を連動させることで、対象者が自分の行動を自制するよう追い込んでいく。究極の狙いは、そのターゲットとする人物が最後は、資金や情報などへのアクセス権、影響力を失うことを恐れて、中国側が頼まずとも自分たちにへつらうように転向させていくことだ。

 オーストラリアニュージーランドでは、中国マネーが政党や政治家個人への献金という形を通じて政治に影響をおよぼしているという疑惑が浮上している。

 前述のドイツのケースでは、中国はビジネス向け交流サイト「リンクトイン」を使い、政治家や政府高官に人材スカウトやシンクタンクの研究員のふりをして近づき、彼らに無料の旅行などを提供し、取り込もうとしていると独情報機関が明らかにした。

 中国は華人・華僑を監視してきた歴史を持つが、近年は外国人を取り込む工作活動を強化している。

 嫌がらせによる脅威も激しさを増している。極めてあからさまなケースもある。中国の民主化を訴えた活動家(17年7月に死去した劉暁波りゅう・ぎょうは氏)にノーベル平和賞を授与したノルウェーに対し、激しい経済的な報復を与えたのは有名だ。このほか中国に批判的な人物は学会の登壇者として呼ばない、あるいは学者が中国に都合の悪い研究テーマは意図的に避けるといった例もある。

 既に自説を撤回するように中国に圧力をかけられた欧米の大学教授は複数に上るし、中国に批判的な外国の研究者は、中国の資料を閲覧させてもらえなくなることも考えられる。


 中国の経済、政治、文化面における役割が大きいだけに、欧米は中国の圧力に屈しやすい。欧米の政府が外交上の課題より経済を優先させる可能性もある。

 例えば6月に欧州連合(EU)が中国の人権侵害を批判する声明を採択しようとした際、ギリシャは中国企業が同国のピレウス港への出資を決めた直後だったため拒否権を発動、採択は見送られた。この11月にはオーストラリアのある出版社が「中国政府による報復の恐れがある」として、中国関係の書籍の出版を急に取りやめた事実もある。


 背景には今や中国があらゆるところで世界とつながっていることがある。1978年以降、中国から海外に移住した数は約1千万人。中国は彼らが外国人から民主主義的な発想を学び、それが中国に〝感染〟することを恐れている。中国企業は国外の様々な資源や戦略上重要なインフラ、農地などに投資しているし、中国海軍は今や自国遠くから国力を誇示できる。さらに新興大国として国際関係のルールを変えたいとの思いもある。


 中国の台頭を確実なものにするため、欧米は中国が野心を実現できるだけの余地を作る必要がある。だが、だからと言って中国のやりたい放題を許していいわけではない。欧米の開かれた民主主義諸国が中国のシャープパワーを無視することは、西側にとって危険を意味する。


 まず、具体的な対抗措置を講じる必要がある。中国に負けない防諜(ぼうちょう)活動の展開と法の整備、そして中国に影響されない独立したメディアの確保が、中国による手の込んだ介入を阻止する最善策につながる

 この3つを実行、実現するにはいずれも、中国語が話せて、中国の政界と産業界のつながりを把握している人材が必要だ。中国共産党は、表現の自由や開かれた議論、市民が独自の思想を持つことを抑えることで支配を固めている。だが中国のシャープパワーの手口を白日の下にさらし、中国にこびへつらう者を糾弾するだけでも、その威力を大いに鈍らせることになる。

 信念も大事だ。欧米は自分たちの理念を守り、可能なら各国で協力しあい、それが難しければ別々に行動するしかない。ツキディデスのわなを回避するための第一歩は、欧米が自らの価値観を生かして、中国のシャープパワーを鈍らせることだ。   (12月14日号)


以上


プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子、足立康史、竜崎伸也ほか多数。

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