現代世界政治経済論②

朝日新聞18年5月1日

日経ビジネス18年6月25日号
2018年は米中新冷戦元年。
この戦いは間違いなく世界の政治・経済・社会に波及する。

四国新聞18年7月7日
この先どうなるのか分からないが、米中ガチンコ勝負。
アメリカの追加関税に中国が反発し、中国も同額を上積みすると発表。アメリカはさらにエスカレート…。

テレビ東京WBS18年7月6日

同上。
アメリカは貿易額だけでなく知的財産権の窃盗、先端テクノロジーの強制的な移転、サイバー攻撃なども問題にしている。

峰山トンネル(502m)ができて大変便利になった。トンネルは楕円形をしていて、両側に広い歩道がある。歩いたり、ジョギングをしたり自転車に乗っている人もいる。

近くに古い栗林(りつりん)トンネル(160m)があるが、半円型。片側に幅1m位の歩道があるだけ。

早速、案内看板を掲げた病院がある。

8階建ての「キナシ大林病院」。
トンネルが出来たことにより商圏が大きく広がった。
ゆめタウン高松なども同様。
現代世界政治経済論②
中国の台頭とアメリカの変化で、世界が岐路にさしかかっているのは間違いない。
朝日新聞18年5月1日、早稲田大学名誉教授・天児 慧(あまこ・さとし)さんの記事を抜粋してご紹介します。
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独自の統治モデル 意識
人権や自由 受容するか焦点
――中国では習近平国家主席への権力集中が強まっています。
「国家主席の任期制限撤廃など、習氏による『独裁』を巡る議論は、人類共通の歴史的な課題と捉えた方がいい。ドイツでヒトラーが台頭したように、政治システムは民主主義が問題を解決できなくなると独裁に、独裁が強まると民主主義に振れる」
「中国共産党は文化大革命の後、経済の近代化と政治の近代化を目指した。政治の近代化とは、民主化だ。経済発展のために権威主義的統治が必要であるにしても、いずれ政治が徐々に民主化していくと鄧小平を含む指導者たちも考えていた」
――今はどうでしょう。
「今は違う。西側の民主主義は行き詰ったと指導者が認識している。習氏が国家主席に就任した2013年ごろから共産党は、経済と政治を含む概念として新たな『中国モデル』を意識し始めた」
「昨年の共産党大会などを見ると、50年ごろには米国を超えるという目標を立てているようだ。理念やシステムで世界的な影響力を持つという戦略が出てきているのではないか」
――あなたは習氏が目指すのは「賢人政治」に近いとおっしゃっています。
「行政、立法、司法の上に賢人が担う『政治』がある。王泥寧氏や国家副主席の王岐山氏、経済ブレーンの劉鶴氏、腹心の栗戦書氏らが賢人集団をつくっている」
「これは民主主義か独裁か、という問題への一つの答えだが、中国の文脈では儒教の伝統という面がある。近代以降、儒教は遅れた思想とされ、共産党も否定したのだが、最近は復活しつつある」
――中国式の統治は他国に広がるでしょうか。
「経済発展が遅れた地域ではある程度広がりそうにみえる。ただ、中国自身、経済発展を遂げて民意を担う主体も登場しているのに、なぜ今の体制が受け入れられているのか、という問題がある」
「明確な方向性を提起するには賢人政治の方が優れた面もある。中国を『あいつらは独裁だ』と批判するだけでは低質な議論にしかならない。民主主義を鍛える努力を抜きにして、独裁と比べるべきではない」
「一方、習氏は『賢人政治』に必要な、優れた指導者を選ぶ仕組みを作っていない。民主主義と中国式統治は、どちらも試されている」
――中国はかつての英米のように基準をつくり、世界をデザインする意欲を持っているでしょうか。
「意欲があっても、一番の障害は中国の政治文化がトップダウン型だということ。欧米はボトムアップであり、そこから民主主義も生まれた。中国が善性を敷くといっても抵抗があるはずだ」
「中国は『特色ある』と言う」言葉を好んで使う。欧米と同じようにはできないという意味だ。しかし世界が受け入れるのは普遍性であって、特殊なものではない。『パックスシニカ(中国による平和)』の実現は、やはり人権や自由といった普遍的価値を中国自身が受容するかどうかにかかっているのではないか」
(聞き手・平井良和さん)
以上