ひと…課題解決業

ひと…課題解決業 朝日14年11月24日
ひと…課題解決業 朝日14年11月26日
ひと…課題解決業





  ひと…課題解決業


 作家の西 加奈子さんがこういうことを言っていた。
 「物語とは、自分が生きている世界がすべてではなく、もっとたくさんの世界があることを教えてくれます

 同じく作家の荻原 浩さんの言葉。
 「すべてをなくしても、俺には俺がいる


 私は本や新聞、雑誌をよく読む。それは単に面白いからでもあるが、自分の世界を拡げ、自分なりの羅針盤(コンパス)を作るためでもあるらしい。

 新聞では、「ひと」「顔」欄、讀賣新聞の「人生案内」はよく読む。それぞれの人生が凝縮している。最近気になった朝日新聞「ひと」欄を抜粋してご紹介します。



★14年11月24日

 都会のよろず相談診療所を30年続ける医師
 
 堂園 涼子 さん(67)

 東京・南麻布のマンション1階。玄関には「インターナショナル・メディカル・クロッシング・オフィス」と書かれた小さなプレート。東洋・西洋医学の両方を施し、人脈を生かして専門医を紹介する「医の交差点」が今月、開業から30周年を迎えた。

 待たせて診療は数分という日本の診療に疑問を感じていた。米国留学で保険を使わない自由診療を知り開業に踏み切る。当時は珍しく、採算を疑われ、融資を受ける銀行探しに苦労した。

 料金は、美容室1回分が基本。「自由席でなければグリーン席、ではなく、指定席のような医療」をめざす。初診は1時間、その後も1回30分以上、家族関係や心配事もじっくり聞く。離婚相談から就職先の紹介まで「病気を治すだけが医療ではない」と引き受ける。家族ぐるみで通う人も多い。

 患者は「把握できる」100人余り。診療方針の相談に乗るため遠方の入院先まで行くことも。「儲からないのに続けられたのは必要とされたから」と確信する。   (文・写真 東野真和さん)


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★14年11月26日

 ひきこもり専門のファイナンシャルプランナー

 浜田 裕也 さん(36)

 「お子さんが一生働かない前提で、生活設計を立てましょう」。相談者に、まずこう説く。相談料は30分5千円。ひきこもり専門のファイナンシャルプランナー(FP)だ。

 ひきこもりの高齢化が進む。親たちのなかには、「自分たちの死後、子どもは生活できるのか」と経済的な不安を抱える人も少なくない。そんな不安を解消しようと、3年前から東京都北区を拠点に家計相談を受け付けている。

 自らの経験がきっかけだった。29歳でFPの資格を取得した。当時、1歳下の弟は実家にひきこもり数年が経っていた。年老いた両親は自分たちが死んだ後の弟の行く末に悩みを深めていた。

 そんな頃、ひきこもり問題に取り組む先輩FPの畠中雅子さん(51)に出会う。勧められて両親の遺産や年金を元手に弟がどこまで生活できるかを計算した。

 生活費を年約120万円と見積もり、出費を減らしたり親の土地を売ったりすれば、「ぎりぎりの生活は可能だ」とわかった。両親に伝えると、ほっとした表情を見せた。

 世間ではひきこもりを続ける人たちに「まず働かなきゃ」という意見も根強い。だが、本人は自分を責め、家族は悲観して思い詰めることも多い。相談や講演を通じ、家族に「働かなくても生きていける」ことを伝えていくつもりだ。  (文・写真 太田泉生さん)


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(感想・意見など)


 こういうニュートラルな立場の独立した課題解決業はもっとあっていい。
 
 日本の医療は、保険診療がほとんどであるため、今のような長時間待って3分診療はやむを得ない面もある。しかし、かかりつけ医(総合診療医)を増やし、地域中核病院(大病院)とITCでつなぎ、無駄な検査を減らし、大病院への集中を緩和する努力などをするべきである。現在は、軽微な患者まで大病院に集中し過ぎている。

 それはそれとして、堂園さんのような医師はもっと増えてしかるべきである。病人は病気以外の悩みを抱えていることが多い。「料金は、美容室1回分が基本」がどのくらいか分からないが、ニュートラルな立場を堅持するためにもそれなりの費用がかかるのは当然である。そこは理解すべきである。

 例えば、地方公務員の概算人件費(健康保険・年金などの雇用者負担分、退職金見積金などを含む)は@900万円国家公務員の概算人件費は@1000万円だという。

 1時間当たりの費用は、(365日-休日125日-有給休暇10日)×8時間=1840時間

 地方公務員 900万円÷1840≒4890円(時給)

 国家公務員 1000万円÷1840≒5430円(時給) である。

 彼らは、煙草を吸っていても、油を売っていても、病気になっても、給料は出る。そう考えると、人件費として倍の1時間1万円はリーズナブルな金額である(オフィス賃借料、診療器具費、光熱費などは別途)。

 浜田さんの相談料30分5千円も高くはない。経済的な問題だけではなく、こういう専門家は多くの人の例を知っている。それで不安が幾分かでも解消できれば安いものである。


 私の周りには、早期退職者が多い。中には退職してから、こんな筈ではなかった、と思っている人もいる。話を聞いてみると、〝何とかなる〟と安易な気持ちで辞めた人もいる。早期退職を決断する前に相談できるニュートラルな立場の専門家もいてほしい。

 
 ひとの課題解決に役立って、飯が食えるなら、いい職業である。


以上


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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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