今は資本主義の最終局面か?

今は資本主義の最終局面か? 朝日14年12月2日
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 今は資本主義の最終局面か?


 景気が悪くなる度に政府は金融を緩和財政出動する。健全で有望な投資先があれば問題はない。しかし、そういう投資先がないと、溢れた強欲なマネーは暴走する。リーマン・ショックがいい例である。あれで世界中がどれだけ傷んだことか。

 日本もバブル崩壊以降、何度も成長路線にチャレンジしてきたが、その度に敗れてきた。その結果が1千百兆円にも及ぶ国の借金である。いま、EUの「日本化」が言われている。


 「資本主義の終焉と歴史の危機」(集英社新書)を書いた日本大学教授水野和夫さんは、民主党政権下で内閣審議官も務めてきた。水野さんは、現在は歴史的転換期であり、もう資本主義にとってフロンティアはほとんど残っていないのだから、そのことを認め、資本主義の次を探っていくべきだと主張している。

 恐らく立場はちがうが、京大教授の佐伯 啓思さえき・けいし)さんも同じようなことを言っている。朝日新聞12月2日のコラムを抜粋してご紹介します。


 「アベノミクス」に隠された争点
 脱「成長追求型」 新たな社会像示せ

 いささか唐突で奇妙な解散・総選挙である。しかしそれは、当初、野党が批判していたように、大義も争点もない、ということではない。争点を作り出せなかったのは野党の責任である。そもそも野党が解散に反対というのも奇妙なこと。

 一応の争点は、安倍政権2年の信任であり、その中心になるのは、いわゆるアベノミクスの評価である。しかしこれが争点になりにくいのは、アベノミクスを批判する側が、それに代替する政策を打ち出せないからである。

 多くの者がアベノミクスによるデフテ脱却と景気回復に対して一定の評価をしつつも、今後の展望については確信を持てないである。しかもアベノミクスはこれからが正念場である。

 だがここには実はきわめて大きな争点が隠されている。

 アベノミクスは第1の矢(金融緩和)と第2の矢(財政出動)によって一定の効果はあげたものの、十分な内需を生み出せない。どうしてか。もともと日本の長期にわたるデフレ経済の構造的な原因は、円高や改革の遅れによるのではなく、人口減少・高齢化社会の到来とグローバル化にこそあったからだ。

 前者は、市場を縮小させるし、後者は新興国との競争圧力によって賃金を低下させ、これもまた需要を低下させる。

 これでは、いくら異次元の量的緩和を行っても内需拡大にはつながりにくい。それどころか、余剰資金は金融市場で再びバブルを引き起こしかねない

 日本のおかれた経済上の困難は、人口減少・高齢化によって市場の拡大が望めず、しかも社会構造が大きく変化するという現下の状況への対応と、グローバル市場で生じている世界的な規模の激しい競争へ向けた戦略が両立できない

 この困難を前にした選択肢は基本的に次のふたつである。ひとつは、いっそうの規制改革を推進し、戦略的産業を打ち出し、過激化するグローバル競争のなかであくまで経済成長を追求するという方向である。もうひとつは、あえてグローバル競争と成長主義から距離をおき、安定した地域や国土を確保してゆく、という方向である。

 これはただ戦略的な問題でもなく政策上の対立でもない。グローバル化VS.反グローバル化、成長追求主義VS.脱成長主義、市場中心主義VS.脱市場主義、効率第一VS.安定性といった価値の選択なのである。いずれの価値の上に日本社会の将来像を構想するか、という選択なのである。私は後者を軸に据えるべきだと思う。

 急激に人口減少・高齢化へ向かう、かくも豊かになってしまった日本は、もはや成長追求型で競争主義的な価値観によって支えられる社会ではない「その次」の社会像を提示してゆかねばならない。しかし、安倍政権も野党それをできないでいる。アベノミクスの軸足は、現在、グローバル競争に勝てる成長戦略という第3の矢におかれているが、真に重要なことは、与党も野党も「その次」の社会像を提示することである。


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 (感想・意見など)


  私は態度を決めかねている。いつかは「資本主義は終焉する」には違いないが、それが今かどうか。

 1970年ごろ、マルクス経済華やかなりし頃、そういうことが盛んに言われた。また、世界の賢人を集めたローマクラブは、エネルギー資源の観点から「成長の限界」を言った。しかし、そうはならなかった。20数年前に今のネット社会は予想できなかった。科学技術はどんどん進化したし、これからもするに違いない。

 例えば、北海油田の発見でイギリスやノルウェーはよみがえった。アメリカもシェール革命によって産業の国内回帰が始まっている。5年前には想像もできなかった。日本も、例えばメタンハイドレートや水素社会の実現ということがあり得るかもしれない。

 一旦機関車の火を落としたら、次に火を点けるのは至難のわざである。高成長は望むべきではないし、望んでも得られないが、年率2~3%の成長を目指すことが不可能とも思われない。態度を決めかねている。


以上

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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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