高校世界史の副読本に『新・戦争論』『賢者の戦略』を

高校世界史の副読本に『新・戦争論』『賢者の戦略』
 「新・戦争論」池上彰さん、佐藤優さん(文春新書)896円
 「賢者の戦略」手嶋龍一さん、佐藤優さん(新潮新書)864円
高校世界史の副読本に『新・戦争論』『賢者の戦略』
 「2015年~世界の真実」長谷川慶太郎さん(WAC)972円





 高校世界史の副読本に『新・戦争論』『賢者の戦略』を


 世界はに満ちている。それは現在世界で起こっていることを見れば分かる。しかし、日本では、学校教育でそのことを教えない。中学校まではそれでいい。しかし、高校以上では世界で起こっている本当のことを教えるべきである。

 例えば、朝日新聞や岩波などは、長い間、ソ連や毛沢東時代の中国、北朝鮮を称揚してきた。しかし、20世紀で、恐らく人類の歴史上でも、最も人を多く殺したのは、①毛沢東、②スターリン、③ヒトラーである。しかし、ヒトラー以外そのことにはほとんど言及せず、日本はかつて悪いことばかりしてきたから謝罪せよとか、善隣友好・一衣帯水とか、「地球市民」とか、「話せば分かる」とばかり言ってきた。あるときは社会党と同じように「非武装中立」を言っていた。

 しかし歴史の事実として、例えば毛沢東は、「大躍進政策」や「文化大革命」で5千万人前後殺したと言われている。朝鮮戦争に北朝鮮の後ろ盾となって参戦し、自分の政敵配下の人民義勇軍兵士を国連軍が敷設した地雷原に突入させ、逃げようとする兵士には督戦隊兵士が後ろから機関銃をバリバリ撃って、何十万人と殺した

 また、1956年には「百花斉放、百家争鳴」政策を打ち出した。知識人たちが愛国心からさまざまな意見や改善策を発表すると、翌年「状況はかわりつつある」として、一党独裁や社会主義に批判的な知識人たちを「反動右派」と決めつけ粛清した。あぶり出し作戦である。その数120万人に上るといわれている。

 また、世界では隣国同士は仲が悪いのが常識である。例えば、中国は隣国のソ連やインドと核戦争寸前までいったことがある。そのとき毛沢東は、「中国には6億人いる。半分が核戦争で殺されても3億人は生き残る。何年かすると元の6億人に戻る」とうそぶいて、フルシチョフやネルーを青ざめさせたと言われている。毛沢東ら要人は、北京中南海地下深くのシェルターに避難できるようになっているらしい。

 朝日や岩波などはそういうことは教えない。教科書にも書いていない。教科書はそれでいいが、高校世界史の副読本に『新・戦争論』『賢者の戦略』などを採用すべきである。ある年齢になると、事実は知る必要がある

 これらの本にはいろいろ有益なことが書いてあるが、『新・戦争論』の最後の部分だけ抜粋してご紹介します。


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 佐藤 戦争と極端な民族対立の時代が、当面続いていくかもしれない。
 ウクライナ問題がなぜ解決しないのかというと、誤解を恐れずに言えば、まだ殺し足りないからです。パレスチナ問題が解決しない理由も、流血の不足です。「これ以上犠牲が出るのは嫌だ」とお互いが思うところまで行かないと、和解は成立しないのです。
 必要な流血の規模は、国によって違います。

 池上 ソマリアからアメリカが撤退するには、十数人の犠牲で足りたことになりますね。

 佐藤 そうです。「この争いは無益だ」と思うためには、一定の数の人間が死なないとダメなのですが、それは、ある国では何十人、ある国では何万人になる。時期によっても変わります。

 池上 やはりその国の経済発展レベルによって、変わってきますね。1990年代のルワンダでは、100万人と言われるほどの犠牲者が出ました。ヨーロッパでは、もっと少なくなるし、アメリカならさらにずっと少ない。

 佐藤 要するに、「嫌な時代」になってきたのですよ。これからの世界を生き抜くために、個人としては、嫌な時代を嫌な時代だと認識できる耐性を身につける必要があるそのために、通時性においては、歴史を知り、共時性においては、国際情勢を知ること、知識において代理体験をして、嫌な時代に嫌なことがたくさんある、というのをよく知っておくことです

 池上 歴史を改めて勉強することが必要ですね。


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 長谷川慶太郎さんの『2015年~世界の真実』も大変有益な情報が詰まっているが、上記『新・戦争論』ともつながる印象的なエピソードを以下に抜粋してご紹介します。


 ベトナム戦争のテト攻勢でベトコンの指揮官を務めた人物を私は知っている。
 彼に私は次のように聞いたことがある。

 「(テト攻勢で)ベトコンの戦死者はどれだけ出たか」

 「6万人だ」

 「米軍の戦死者数を知っているか」

 「3千人だ」

 「もう一回、繰り返そうという気にならないだろう

 この私の質問に彼はうなずいた


 あるとき、彼が「アメリカとの関係を回復するにはどういう方法があるのだろうか」と聞いてきた。私は「MIAを解決することだ」と答えた。MIAとは「missing in action」の略で、アメリカ人の行方不明者のことである。一時期、2千2百人ほどいた。そのほとんどがパイロットだった。

 (「それを解決するための方策は何か」という彼の問いに、長谷川さんは答えた。しかし、その答えが元テト攻勢指揮官の気に入らずひと悶着あったが、結局は長谷川さんの案でいくことになった)

 当時は中曽根康弘内閣の時代だった。この話を後藤田正晴氏(官房長官)のところに持っていった。後藤田氏は彼に会って詳しく聞きとり、それをアメリカに連絡すると、アメリカが乗ってきた。

 (ハノイにMIAを調査するための特別の事務所をつくり、2千2百人いたMIAは2百人になった。このことが糸口となって、米越は国交回復することになったという)


以上


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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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