芸術と科学のあいだ

芸術と科学のあいだ 日経15年1月25日
芸術と科学のあいだ (参考)ゴライアスオオツノハナムグリ
芸術と科学のあいだ (参考)ミイロタテハ





 日経新聞1月25日に生物学者の福岡 伸一さんがコラムを書いている。抜粋してご紹介します。


 虫の模様に見る文化の起源


 子どもの頃、私は〝虫の虫〟だったから、世界中の虫を図鑑で見て、遠い見知らぬ土地にいる、驚くような色や形をした蝶や甲虫かぶとむし)にあこがれた。そして、いつも不思議に思っていたことがある。

 写真左は、ゴライアスオオツノハナムグリという甲虫。右は、ミイロタテハという可憐な。それぞれ、どこに棲息しているか、言い当てられますか?じっと見つめていると、不思議なことに自然にわかってくる。

 ほら、甲虫の背中、深い紫がかった黒にくっきりと大書きされた大胆な白い文様。とってもアフリカっぽい。密林に隠れ住む原住民の男たちが顔に塗っているペイントそっくりだ。事実、この巨大な甲虫は、コンゴや旧ザイールのジャングルの奥深くに産する

 では、ミイロタテハは?渦巻きに似たミステリアスな意匠。太い曲線で描かれている。その周囲にモザイクタイルのように並んだ青光りする四角い斑点。まるでインカ模様ではないか。そう。南米の宝石、かつてインカ帝国が栄えていた地域に特産の美しい蝶なのだ。


 虫たちは何千万年、何億年もの間、そこにいたヒトはずっとあとになって、わずかにその場所の一部を譲ってもらって、すこしづつ自らを土地になじませながら、住み始めたにすぎない

 私たち人間の文化はすべて、その起源をたどるとき、自分たちが暮らす風土に対する敬意=オマージュとして成立したのだ。


以上


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teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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