ロシアはディープだ!

江戸時代の庶民の旅
 (幻冬舎新書) 842円 ロシアはディープだ!
ドイツと日本の違い
 長谷川さんは「ロシア転覆」と言うが?表だけでは見えない部分がありそうな…。
ロシアはディープだ!
 産経15年8月8日
ロシアはディープだ。
 フィットネスクラブが4日間盆休みで、久しぶりに行ったが、温水プールが28度。通常は31度。寒ッ!
ロシアはディープだ。
 昼食はガスト。ビーフグリル・フォアグラ丼+ドリンクバーセット1401円。美味しかった。
 9割の入り。ほとんどがファミリー。キッズがキャッキャ楽しそう。勉強していたのは2~3人。
ロシアはディープだ。
 1時半ごろか、一天にわかにかき曇り…。





 ロシアはディープだ!


 先日一気読みした五木寛之さんと佐藤優さんの『 異端の人間学 』 (幻冬舎新書)のごく一部を抜粋してご紹介します。


.......... ..........


五木 僕は中学1年の夏、現在の平壌ピョンヤン)で敗戦を迎えました。ソ連軍が進駐してきました。家も接収されて、多くの日本人は倉庫のようなところに集まって暮らした。
 
 そこへソ連兵が自動小銃(マンドリン)提げて乗り込んできて「マダム・ダヴァイ女を出せ)」となる。人身御供のように押し出された女性が、明け方にボロボロになって帰ってきたり、こなかったりもした。

佐藤 捕虜大隊というのは「囚人部隊」や「懲罰部隊」といわれている部隊のこと。ソ連の囚人部隊というのは、半分がドイツ軍の捕虜になって逃げ帰ってきた人たち、4分の1は、1920年代、30年代の粛清裁判で反スターリン派にされた人たち、残りの4分の1は殺人犯や強姦犯、一般の刑事犯罪人です。階級章は剥奪されていて、戦争ではスターリンから一歩も後ろに引くなという命令を受けている。もし下がったら、後ろに控えている正規部隊から撃ち殺される。
 
 囚人部隊はソ連崩壊までは存在しないものとされ、歴史から完全に消し去られていました。彼らはろくに食事も与えられず、地雷原の突破など最前線での危険な仕事をさせられた。五木さんの話は、まさにソ連軍のやり方で、おそらく囚人部隊が一番最初に来ていたんでしょう。

五木 いまの話を聞くと、すこし後からやってきたスメルシュのことを思い出してしまいます。スターリン直属の防諜部隊で、本来、数百万人といわれるドイツ軍の捕虜になったソ連兵や、レジスタンスに入り込んできているスパイなどを取り調べる組織ですが、ちょっとでも裏切りや軍規違反の疑いがある連中は片っ端から処分していく
 
 ソ連兵にとって怖いのは2つあって、敵兵が1つと、もう1つはスメルシュ。スメルシュはその場で射殺する。街頭で殺しっぱなしで死体も片付けない。

 敗戦後、平壌にソ連軍が入ってきたときは、1週間か10日ぐらいの間、チンギス・ハンの軍勢がヨーロッパを襲ったときのようなありさまでした
 でもそれが1週間ほど経つとぴたっと止まった。なぜかというと、スメルシュがやってきて、街頭で片っ端から無頼の兵士連中を処刑したからです。

 ですからわれわれも、ソ連兵に女性が連れ去られようとしているときは、誰かが「スメルシュが来た!」と叫ぶ。そうすると、ソ連兵があわてて逃げていくんです。

佐藤 今年3月になくなった(外交官の)吉野文六さんは、ちょうどナチスが崩壊したときベルリンにいたそうです。そこで驚いたのは、ソ連の政治将校(コミッサール)がやってきて、言うことを聞かないソ連兵をその場で射殺したことだったと語っていました。



佐藤 五木さんはソ連崩壊後にロシアに行かれました?

五木 崩壊直後の1992年に行きました。もう年金生活者たちが餓死するんじゃないか、内戦が明日にでも起きるんじゃないかといわれているような混乱のさなかでしたが、行ってみると、サンクトペレルブルクの公園で優雅に立派な犬を連れて散歩しているカップルがいるわけです。

 そこで「この犬には何を食べさせてるんですか」と聞いたら、「肉だ」っていうわけね。「どこからその肉を手に入れるんですか」と尋ねると、「帝政時代から愛犬連合とかそういう組織がある。その組織に自分たちの家は昔から属しているから、組織の方からちゃんと肉が配給されるんだ」と言うんです。

佐藤 中間団体があるわけですね。そういう団体は「社会団体」といって、幹部はだいたい軍人なんです。だから、けっこうな政治的な力を持っています。

五木 だから工場で働いている人の月給は少なくても、現物や非合格品で使えるものをもらったり、いろんな形で副収入がいっぱいあるんです。そういうところを経済学者とかジャーナリストは全然見てませんよね。実際には、表の賃金じゃないところでやっているんだ。

佐藤 職場に付随した注文販売というのもあるんです。ハムやソーセージ、卵、牛乳…。だから、みんな、仕事はろくにしなくても会社には行くんですね。

五木 それからロシアで僕が感心したのは、賄賂の分配です。税関なんかでいろいろ賄賂のやりとりがありますが、それを絶対独り占めしてはいけない。一度集計して、あとで直接の窓口でない人間もひっくるめて分配する。そういうしっかりした伝統があるんですよ。



五木 91年のソ連崩壊の当時ですら、ソ連の実態というのは全然伝わってなかったと思うけど、いまは当時よりもさらにロシアに対する関心は低いですね。大きな問題じゃないでしょうか。

 日本のインテリジェンスの世界は不思議なんだよね。アメリカだと、CIA(中央情報局)にハーバード大学の学生のころからスカウトして入れちゃうとか、イギリスだったらケンブリッジとかオックスフォード出た青年が入局するとか知識人の1つのエリートコースなんだけど。日本にはそういうイメージがないでしょう。

佐藤 ないですね。ただ、アメリカのインテリジェンスも相当弱くなっているんですよ。そのことを逆説的に告げるのが、スノーデン事件です。あれだけ機密情報を取っているのに、テロの防止には何の役にも立っていないわけです。じゃ、情報を何に使っているのかというと、ほとんどビジネスというかカネ儲けなんですね。そういう中でスノーデンのような告発者が出てきたんです。

五木 ここにも、データ主義の貧しさが感じられますね。直感の力が衰弱しているんじゃないか。

佐藤 おっしゃるとおりだと思います。でも、このアメリカの新自由主義的な幼稚性というのは、ソ連の崩壊とも無縁じゃないんです。

 2014年5月にイスラエルに行って友人たちと議論したんですが、彼らが口々に「国家の仕組みが変わった」と言うんです。アメリカの金持ちというのはいつの時代にもだいたい人口の5%ぐらいいる。東西冷戦が終わるまではその金持ちが、政府を通じて強度な累進課税による再分配に賛成していたと。共産主義が、資本主義の暴走の歯止め役になっていた

 ところが共産主義の脅威がなくなったから、世界全体がが弱肉強食になってしまった。だから大金持ちは、自分たちの資産をファンドの形で社会に還元するようになった。ビル・ゲイツにしてもジェフ・ベゾスにしてもみんなそうですよね。

 それは慈善事業じゃないんですね。たとえば、奨学金という形でアイビー・リーグ、プリンストンとかハーバードの学生に奨学金を与えれば、もらった学生は関連企業に将来就職する。あるいは、資金を援助して委託研究をする。すなわち社会に富を還元するパイプの中で、自分たちの富を増殖するシステムがより強化されるような方向に向かっていると。

 結局、ソ連の崩壊から20年ぐらい経って、こういう新自由主義的なシステムが定着したわけです。



 五木 これからはロシアが再び大きな存在になっていくと思いますね。いま、サントロペとかニースとか南仏の海岸沿いに行くと、もうほとんどいいところの別荘はロシア人が買ってますから。

佐藤 ベルギー、ロンドンも、高級住宅地はだいたいロシア人が持っています。旧国有財産をすべて分捕ったわけですから、とんでもない金持ちがたくさんいるんです。

 ただし、そういう棚ぼたレースに加わったロシア人500人の内499人はこの世にもういない殺し合いをしながら分捕ってきたんです。

 私が見た印象では、友情もだいたい3億円で崩れましたこいつが死ぬと3億円が自分に入るとなると、人を殺す。崩壊後のロシアは大混乱でしたから、殺しても捕まらない。警察官に100万円ぐらいつかませればいいわけだから。プーチンが権力を握るまでは、冗談でなく、簡単に殺し合いをしていました


以上


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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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