経済官僚は間違えてばかり①

経済官僚は間違えてばかり
 日経15年8月16日
経済官僚は間違えてばかり
 愛媛15年9月9日
経済官僚は間違えてばかり
 フヨウ





 経済官僚は間違えてばかり①


 日本では大蔵・財務官僚、日本銀行幹部といえば、超エリートである。気位も高い。ところがその政策は間違いが多い。あまり言われないことではあるが、戦前、国内問題解決のために「戦争」という手段が利用されたのには、誤った経済政策による「経済停滞」というバックグラウンドがあったためである。経済官僚・政治家の責任は重い。

 「戦争」に関しては「失敗の本質」がいろいろ取りざたされるが、東京オリンピック・パラリンピックのすったもんだに見られるがごとく、本質は変わっていないようである。東芝問題もそうかもしれない。

 経済政策に関し、戦後は大丈夫なのか?日本経済新聞15年8月16日論説副委員長・実 哲也さんのコラムを抜粋してご紹介します。


 経済白書に映る戦後経済
 なぜ政策判断を誤ったか


 権威のある経済白書だが、経済の判断は何度も誤った

 有名な56年白書も含め、50年代の白書でその後の高度経済成長を予測したものは皆無。60年代までは悲観論が覆される例が多かったからまだよかったが、バブルが崩壊する90年代は全く逆になった

 「地価の下落が経済全体に深甚な影響を与える可能性はやはり大きくないというべきである」。91年の白書はこう断言するとともに、在庫管理技術の発展で在庫調整による景気後退の懸念が小さくなったことを強調した。その後の経済の激しい落ち込みを見れば完全な誤診だった。

 銀行の異常な貸し出し競争がもたらした毒が経済全体に回り始めた現実を察知できなかったことが判断の誤りにつながった。

 状況判断の誤りはそれ以降の白書でも続く。97年の白書は「日本経済は自律回復過程への移行を完了しつつある」と結論づけたが、その直後から経済は、銀行破綻などを通じて坂道を転げ落ちるように悪化していく。


 なぜここまで間違いを続けてしまったのか。

 「日本の問題は必要な議論ができない雰囲気がうまれてしまうこと。90年代は銀行の不良債権について突っ込んだ議論を避ける空気になり、正しい対応ができなかった」
 経済企画庁(現・内閣府)で白書を執筆した経験を持つ小峰隆夫・法政大教授はこう振り返る。銀行の情報は大蔵省(現・財務省)が独占し議論も許さなかった

 ある時、庁内で深刻な金融状況を分析する報告書をまとめようとしたら大蔵省から抗議の電話があり、「もし悪影響が出たらだれが責任を取るのか」と脅してきたという。

 
 似たようなことは70年代にもあった。企画庁OBがくやしがるのが71年度の白書で円を切り上げた場合の影響を書き込めなかったことだ。
 
 「欠かせないテーマなので書くべきだ」という声が庁内であがり、草案では若干の言及もした。だが、「切り上げ容認と思われかねない」という空気に押され、円についての記述はすべて消したという。

 その後遺症も残った。ニクソン・ショックで360円時代は終わるが、円上昇の影響についての冷静な分析を欠いたまま、場当たり的な円高対策に追われる時代が続いた


 同じような過ちはもう起きないのだろうか

 残念ながらあまり楽観的にはなれない学ぶべき教訓は、縄張り意識や政治的な思惑を超え、不都合な真実を直視して闊達な議論を進めることだろう。だが、それを阻む空気はまだ残っている

 小峰教授は「日銀の異次元の金融政策をやめたら何が起きるかという議論がされていない。分析を本格的に始めれば、それ自体がデフレ脱却にマイナスになるという発想が議論を阻んでいる」と見る。


 自由闊達な議論をするうえでは、政治主導の副作用にとくに気をつけたい
 政治が総合的に政策判断や優先順位を付けるのは当然だ。官が省益を優先し、情報を抱え込んだことが90年代の失敗を招いたともいえる。だが、政治主導の印籠をかざして、異論や忠言を退けてしまえば、政権全体の目が曇ってしまうだろう。

 政治の意向にそぐわないことは、はなから考えない。そんなムードが霞が関に漂うようになれば日本経済の将来は危うい


以上


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teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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