「である」と「べき」の峻別を!!

「である」と「べき」の峻別を!
 朝日15年12月3日
「である」と「べき」の峻別を!
「である」と「べき」の峻別を!!
 (WAC) 1728円
「である」と「べき」の峻別を!





 「である」と「べき」の峻別を!!


 私が大学にいって1番良かったと思うことは、社会科学概論の授業で、後に総長になった教授から、「である」と「べき」の峻別を学んだことである。その後、何につけても、このことは注意している。
 「である」と「べき」の峻別ができていない本や新聞、記事、人、組織などは、信用できない。中には故意に混同したり、誤魔化していることも多いので、注意が必要である。

 例えば、警察は殺人・強盗・交通事故などが減り続けていることを言わない。「47都道府県中ワースト○位」、「体感治安」などと言ったりする。予算や人員を削られたくないからである。それにほとんどの人が騙されている。騙されないためには、数字、グラフを見ることである。


 朝日新聞12月3日「メディアのこれから」と題したページに何人もの識者が意見を述べていた。中でも日本総研主席研究員の藻谷 浩介(もたに・こうすけ)さんの意見は、我が意を得たりであった。藻谷さんは、ベストセラーになった『デフレの正体』、『里山資本主義』などで名高い。ご紹介します。



 客観と主観 はっきりと区別


 先般、某大手企業の幹部職員研修の一コマを担当した。お題は「事実を直視する」。数字を確認しないと事実誤認に陥ることを、クイズを通じて知ってもらう講義だった。

 たとえば、日本国内の殺人事件件数はバブル崩壊以降増えているか減っているか。(正解は4分の3に減少)。

 また、空き家の多い都道府県はどこか。(正解は東京都で、国内の空き家の10軒に1軒が集中)。

 バブル期の1990年(1㌦=145円)から、震災があった2011年(1㌦=80円)の間に、日本の輸出額はどうなったか。(正解は41兆円から66兆円へと6割増)。

 それでは、14年に日本が最も多くの貿易赤字を計上した相手地域は中国か、米国か、それ以外か。(正解は中東)。

 話は転じて、野田内閣の12年とアベノミクスの14年の比較。東証1部+2部の株式時価総額は200兆円も増えたが、個人消費(家計最終消費支出)はどうなったか。(正解は7兆円の微増で、物価上昇を考えればほぼ横ばい)。

 他にも、日経平均株価がピークだった89年の名目国内総生産(GDP)が415兆円と現在よりずっと低かったこと、日本の生産年齢人口(15~64歳人口)は95年から15年の20年間に1千万人、12%も減っており、約200万人の在日外国人を増やして埋め合わせるのは不可能なことなど、事実を延々と示すうちに時間が尽きてしまった。


 筆者は、年間500回を超える講演の大半を、こうした数字の指摘に費やしつつ、日本社会の上から下までごく基本的な事実の誤認が蔓延していることを痛感している。

 基本的な経済指標を幾つか踏まえてさえいれば、金融緩和が円安と株価上昇をもたらすものの、経済成長にはつながらないことは簡単に予測できた。


 「メディアは立場を明確にして、意見を主張すべきだ」という言説がある。とんでもない。ただでさえ、政治家も経済人もブロガーも、事実に反する思い込みを無自覚に発信しているというのに。学者ですら、現実離れしたモデルに基づく誤りを平気で書いているというのに。

 日本社会に必要なのは客観的な事実認識の共有化であり、それを実現できるのは事実を調べ記述する社内規範を確立した一部の新聞メディアしかない。 

安倍政権の経済政策を数字を元に批判すると、「安倍嫌い」のレッテルを貼られる今の日本。新聞は、客観的な記事と、主観を述べる署名記事を峻別することで、主客混同の風潮に抗して欲しい


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(感想・意見など)


 私が朝日新聞を信用しないのは、まさに藻谷さんが指摘しているような「主客混同」が紙面に横溢しているからである。「寄り添う」ことが大好き。

 朝日新聞は1992年以降、日本軍が朝鮮半島の女性を強制連行し、慰安婦にしたという「吉田清治証言」を報じ続けた。それに対して各方面から疑問が投げかけられたにもかかわらず、長年放置。1997年自社の記者を済州島に派遣し「吉田証言」が虚偽であったことを確認した。にもかかわらず、社内で議論の結果、頬かむりを決め込んだ。その結果、日韓関係は悪化した。

 2014年8月5日、30年以上を経て「虚偽であった」と認めた。しかし、強制連行の吉田虚偽証言の報道は反省するが、問題の本質は、多くの女性が軍の慰安婦になっていたという「人権侵害」にあり、これについては今後も追及を続けていくと、吉田証言報道の嘘を誤魔化し、論点をすり替えた居直り、闘争宣言となっている。

 その後、その経緯を調査した第三者委員会の岡本行夫さんは、朝日社内で「角度をつける」という言葉を多く聞いたと言う。「事実を伝えるだけでは報道にならない。朝日新聞としての方向性をつけて、初めて見出しがつく」と説明されたという。岡本さんは、「これでは新聞社ではなく運動体だ」と思ったという。まさに、最も忌むべき、藻谷さんの言う「主客混同」である。

 先日、『崩壊 朝日新聞』(WAC)という本を宮脇書店に注文した。53年間朝日新聞記者をしてきた長谷川 煕(ひろし)さんが、朝日社員・OB、関係者を取材して書いたものだという。

 朝日新聞は、満洲事変以降、歴史の節目節目で、絶えず間違えてきた。朝日の主張の反対がほぼ正解であった。その謎が解けるのではないかと期待している。


 1993年に椿事件というのがあった。テレビ朝日取締役報道局長の椿 貞良(つばき・さだよし)氏が、日本民間放送連盟の会合で、「自民党政権の存続を阻止して、反自民の連立政権を成立させる手助けになる報道をしようとの方針で局内をまとめた」と発言し、問題となった。

 私は最近のテレビ朝日「報道ステーション」は見ないようにしている。古館伊知郎が五月蠅(うるさ)くてかなわない。「である」と「べき」を峻別していたらそれでもかまわない。事実と自分の意見をごっちゃにして折伏しようとするから嫌になる。朝日新聞と同じくテレビ朝日の伝統である。

 古館は五月の蠅である。彼が報道ステーションを降板するという。朗報。彼にはプロレス中継がお似合いである。私は「である」と「べき」を峻別できる人しか信用しない。


以上


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プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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