海外進出リスク…中国の例

海外進出リスク…中国の例
 日刊工業新聞16年1月15日
海外進出リスク…中国の例
 日刊工業新聞16年1月8日
海外進出リスク…中国の例
 日経16年1月21日
 製造業の対中投資は急激に減少、中国離れが進んでいる。
海外進出リスク…中国の例
 2008年9月と少し古いが、中国でのビジネスを知るのに役立つ。著者の大原さんによれば、「中国人は信用できない」のは中華人民共和国成立以来のことだそう。「自分の身内さえ信頼できなかった文化大革命」を経験していないシンガポール人、台湾人などの華僑は信頼できると言う。もう一つは共産党政権の失策をごまかすための「反外国」「反日」教育の影響もあるという。1404円。
海外進出リスク…中国の例
 隣家の梅が咲き始めた。





 海外進出リスク…中国の例


 日刊工業新聞1月15日「アジアの見ええないリスク」④はアジアン・アセットリサーチ取締役・菱村 千枝さん。抜粋してご紹介します。


 中国撤退トラブル、合弁解消の激闘


 中国の某大都市。日本の機械メーカーA社が、ここに日中折半出資で合弁を設立したのは10年前。日方はA社単独で50%、中国側(中方)は国有系も含む数社で計50%だった。

 事業は概ね順調だったが、中方の経営陣の放埓が目に余る状態となった。中方の経営陣の薫事長(女性で地元の党有力者)は、役員など重要ポストに自分の親戚を次々引き入れるなどの専横の限りをつくし、さらには自分たちが当該合弁会社から私的に借り入れをし、しかも適時に返済しないなど、不正行為までも増えてきた。

 日方の総経理は何度も中方に注意したが効果はなく、総経理と薫事長は社内で激しく口論し、つかみかからんばかりの喧嘩もしばしばという最悪の状態に。「もういい加減にしてほしい!」。日方は、中方の持ち分の全部を買い取り独資(100%出資)にすると決意した。


 そのためには中方の持ち分の資産評価が必要になるので、その依頼が私にあった。資産評価業務には財務部と経理担当者の協力が欠かせないが、両方ともに日方・中方それぞれのボスからの意向を受けた要員がいる。中方の要員は自分たちに不利になること(簿外の債務や、不良在庫等)を意図的に隠して、正確な評価をさせまいと妨害行為を働いた。

 このため資産評価業務は難航し、簿外債務の徹底的な洗い出しをすることが完全にはできず、リポートにはリスクの存在を示唆するにとどめざるを得なかった。本当はリスクや簿外債務があるにもかかわらず、その存在を明らかにできないため、その分だけ本来の資産価値より高い価格で企業評価額を算定せざるを得なかった。日方は、不当に高い買い物をさせられたのだ。

 総経理は、無事に買い切っただけでも(中方と縁が切れただけで)もう十分だと言った。そして、二度と中国企業と合弁したくないと、つくづく述べていた。
 資産評価の業務の中で私も何度も女性薫事長にどやしつけられ、たびたび不愉快な思いをした。

 もしやむを得ず合弁を行う際には次のことを肝に銘じよう。


 【中国で常に念頭に置いておくべきこと】
  ―少しでもマシな撤退のために―

①信用は禁物   
 相手への信用を前提とした取り決めはしない。お人よしだと、ヒドイ目にあう。

 ②事業開始時に撤退策を策定
 合弁契約の内容は、「合弁解消のルールの設定」だと思え。まずは、撤退方法を確保。

 ③対抗手段が先
 確実に実行できる対抗手段を確保すべし。

 ④契約は気休め
 「相手は契約を守らない」という前提で、契約上の対抗手段より、事実上の対抗手段をとる。

 ⑤政府こそが敵であることも
 政府や政府系が、最悪の相手になることがある。


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 日刊工業新聞1月8日「アジアの見えないリスク」③は山田ビジネスコンサルティングの池野 幸佑さん。中国現地企業の撤退時に労働争議や経営者の軟禁といった話をよく聞くが、中国人は感情的に見えて合理的だと言う。抜粋してご紹介します。


 中国人の合理的な思考と行動力


 中国現地法人事業の縮小・撤退に際し、従業員整理が必要になるが、ここで問題になるのが経済補償金である。

 実務では労働契約の合意解除任意に応じてもらうため法定以上の経済補償金を支払うケースがほとんどである。経済補償金は高額になりがちで、その交渉如何によっては労働争議や経営陣の軟禁という事態に発展しかねない厄介な問題である。


 筆者が経験したケースでは、近隣の経済補償金の相場を調べ、労働組合長でもある人事部長を巻き込みながら、入念に従業員説明会の準備を行っていた。それでも、従業員説明会終了直後に従業員は弁護士のところに押し寄せ、弁護士を取り囲むと、大声で騒ぎ始めた。現場は騒然となった。

 「警備を呼んでください」。総経理は直ちに、会社がこの日のために話をつけていた警備会社への連絡を指示した。筆者もこのときばかりは、軟禁されることを覚悟した。しかし、総勢4人の弁護士チームは、押し寄せる従業員に対応した。弁護士は会社と話し合い、複数の従業員からの質問と会社の方針を紙にまとめて会場に貼り出した。

 納得した従業員は1人、また1人と会場を後にし、疑問が残る従業員は、引き続き弁護士を取り囲んで質問を浴びせた。結局70人の従業員全員が、その日の内に労働契約の解除協議書にサインをし、無事に、従業員整理の手続きが終了した。

 中国人は感情的に見えて合理的だ。日本では中国人の労働者が暴動を起こすようなショッキングな映像ばかりが報道されるが、彼らは感情的な高まりからそのような行動に出るのではなく、あくまでも交渉の一手段として利用しているように感じる。


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(感想・意見など)

 現在、中国経済は、消費者向けはともかく、工業系は過剰投資、過剰設備、過剰在庫、すなわち不良資産・不良債権の山でメタメタである。落ち着くには5年~10年かかると思われる。日系のみならず世界中の企業が中国から撤退・事業縮小している。

 いまこの瞬間にも、上記のような苦労をしている世界中の企業が何百社もあると思われる。


以上


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teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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