『漂うままに島に着き』②

(朝日新聞出版)ということもあるのか。1620円

朝日新聞16年8月30日香川版

この本で旬子姐のファンになった。単行本((解放出版社)も持っている。

讀賣新聞16年8月30日
台風10号の雨に期待していた。北のほうの雨の3分の1くらい引き受けてもよかったのだが…。

四国新聞16年8月30日
10数年前からミトコンドリアに大変興味がある。
『漂うままに島に着き』②
今日の朝日新聞香川版に内澤旬子さんのエッセイ『漂うままに島に着き』が大きく取り上げられていた。数日前にブログに載せたばかりである。
さすが新聞記者、内容を上手にまとめている。ご紹介します。
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東京→小豆島 漂うままに
家探し・近所づきあい・ヤギの世話…単身移住の日々つづる
文筆家の内澤さん 体験をエッセーに
文筆家でイラストレーターの内澤旬子さん(49)が、東京から小豆島への移住体験をエッセー「漂うままに島に着き」(朝日新聞出版)にまとめた。都会育ちの単身女性が地方移住を決意する道のりや、家探し、近所づきあいなど、島暮らしの悲喜こもごもをユーモラスにつづっている。
内澤さんは神奈川県出身。首都圏で長く暮らしながら、世界の屠畜(とちく)事情のルポや新聞小説の挿絵など、文とイラストの多彩な仕事を手がけてきた。
移住のきっかけになったのは、初期の乳がんを治療した経験。がんを抑えるホルモン療法の副作用で、狭い場所や騒音が苦手になった。蔵書を大量に処分し、都内で広めの部屋に転居したが、家賃が高い割に狭苦しさは消えない。さらに、東日本大震災後、何事もなかったかのようににぎやかさを取り戻す東京で「街全体が息苦しい」と感じた。
そんな時、知人が移住を決めたのが小豆島だった。地元自治体が開設している空き家バンクの存在を教えられ、物件探しの面白さにのめり込んでいった。
エッセーでは、唯一の趣味という月見ができる海岸線にこだわった「空き家巡礼」、寒気や虫に耐えなければいけない古い家での生活、除草のために飼ったヤギがかわいくて世話に追われる日々などを紹介。
ご近所からの「いただきもの野菜」群や、狩猟免許を取って自ら解体しているイノシシ肉など島の食料事情にもふれ、「いまや食材の半分くらいは作り手の顔どころか、どんな声をしてどんな風に笑うのかもわかる。なかなか贅沢なことではないかと思う」と記している。
内澤さんが驚いたことの一つは、単身で移住して来る女性の多さだ。離婚して単身で島へ渡る内澤さんに、東京の友人らは「独り者の女なんて怪しまれるに決まっている」と「呪いの言葉」をかけたという。だが実際は驚くほど気軽に移住し、またふらりと島を出ていく女性も多かった。
「私より上くらいの世代の都会者から見れば、地方は暗く、閉鎖的で、旧弊な社会というイメージが強かった。でも、いつのまにか地方より東京の方がディストピア(理想郷と反対の世界)になってしまったのでは」と内澤さんは語る。
本には多くの島の人たちも登場する。移住のきっかけになった装丁家の平野甲賀さん・メディアプロデューサーの公子さん夫婦、島での塩づくりを復活させた移住者の蒲(かば)敏樹さん・和美さん夫婦……。軒先でとりとめのない話をするような、つかず離れずの距離でつながっているという。
「やりたいことをアグレッシブにやっている人が近くにいるのはうれしい。私も自宅をさらに改修したいし、小豆島八十八カ所の入門者も書いてみたい」と内澤さん。
「何かに行き詰っている人や、一歩踏み出したくても動けないでいる人に読んでもらえたらうれしい」
(多知川節子さん)
以上