負の側面から見る米の大学

メディアは事実を伝えているか?
 讀賣新聞17年2月6日
 讀賣新聞の文化面に「負の側面から見る米の大学」という記事があった。竹内洋(よう)京大・関西大名誉教授の娘さんのアキ・ロバーツ・ウィスコンシン大ミルウォーキー校准教授の話。こういう情報はほとんど聞いたことがないので、新鮮。抜粋してご紹介します。
負の側面から見る米の大学
よく行くマックの店長が、新たに取り付けた薄型テレビの調整を一生懸命やっていた。帰る時見たら、「クルー募集」のCMを繰り返しずっと流していた。
負の側面から見る米の大学
 24時間営業のそこそこ大きい店なので、アルバイトが何十人も必要だと思われる。間もなく3月。高校生や大学生で卒業してアルバイトも卒業する人も相当いると思われる。店長にとっては頭の痛い季節である。今後、人手不足で、営業時間を短縮したり、廃業する店も出てくると思われる。




負の側面から見る米の大学
 不透明入試/学生ローン100兆円


 アメリカの大学は先進的で優れていると称賛されることが多い。だが実態はどうなのか。ウイスコンシン大ミルウォーキー校のアキ・ロバーツ准教授は『アメリカの大学の裏側』(朝日新書)を著し、知られざる負の側面を明らかにしている。  (文化部 小林佑基さん)



 ロバーツ氏は教育社会学者の竹内洋氏を父に持つ。専門は犯罪学・統計社会学で、アメリカの大学教員の終身在職権「テニュア」を持つ。

 日本では、アメリカの大学のいい面はたくさん紹介されているとして、父との共著である本書では、あえて問題点を多く指摘
 
 例えばテニュアは教員の地位を保障し学問の自由を守る制度として名高いが、取得した途端、研究活動をやめてしまう教員も多く、何もせずに居座り続ける「枯れ木」の教授がはびこっているという。
 逆に審査を受ける若手は研究でも委縮する傾向にあり、薄給の非常勤教員が増やされて酷使されている実態もある。

 このため保守派政治家らはテニュアを目の敵にして大学を批判、公的な補助金は削減される傾向にある。ロバーツ氏は「各大学で再審査制度を機能させなければならない」と話す。

 運営面では、管理職が増え、教授よりもはるかに高い給与で遇されるという問題が生じている。経済的恩恵をもたらすはずの大学スポーツも、実際には「金食い虫」になりがちで、アメリカンフットボールの監督の年俸が数億円と、教授の10倍に上るケースもある。

 入試方法を巡っては、不透明さを指摘。大半の名門大で行われている、AO入試に似た「「ホリスティック入試」では、親や親戚に卒業生がいる受験生が非常に有利とされている。もともと支配層がユダヤ人らの入学を減らそうと始められた制度だが、最近は増加するアジア人を減らすためにも使われているといい、「選考過程も隠されていてアメリカらしくない」と嘆く。

 この入試は高校の成績やボランティアの経験なども判断基準となるため、「試験で一発逆転ができない分、日本より不公平かもしれない」とロバーツ氏。黒人などマイノリティー人種を優先入学させる制度も、裕福で学歴のある少数人種に恩恵をもたらす一方、白人貧困層の不満を高めていると指摘する。

 学生側の問題はどうか。高い授業料の見返りを考えるのか、高い成績評価を求めて教員に交渉してくるという。また快適さを求めるため、いまや学生寮は高級ホテル並みとなり、ビュッフエでロブスターヤステーキを毎日出したり、流れるプールを設置したりする大学も出現している。

 補助金削減、管理職などの給与高騰、過剰な学生サービス――。これらに対処するため、各大学は授業料を値上げせざるをえない。その結果、学生ローンの借入総額は100兆円を超えている。


 アメリカの大学を巡る現状について、竹内氏は、消費者(学生・保護者)の権利意識の高まりや、グローバル化などの急速な社会変動が背景にあると指摘。少子化による大学間生き残り競争や、人文社会系軽視の傾向などは普遍的な広がりを持つ問題として、「今後、日本を含む各国の大学も、同じような危機に直面する可能性がある」と述べる。

 ロバーツ氏も、アメリカの大学はそれでも教育と研究が世界最高水準だとしつつ、今のままでは世界中の留学生をひきつけられなくなると危惧。「日本でもアメリカの大学の裏側に目を向けるべきで、日本の大学がそのまま真似ればいいわけではない」と訴えている。


以上


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teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

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