手打ちうどん

手打ちうどん
 讀賣新聞17年5月12日(香川版)
手打ちうどん
 釜揚げうどん
手打ちうどん
 冷やしうどん
手打ちうどん
 牡丹。何も手入れしないのに今年も咲いてくれた。





  手打ちうどん


 ウン十年前浪人時代に、1カ月ほどうどん屋(川福 本店)でアルバイトをした。仕事は主として、タライのようなものに小麦粉を入れ、それに塩水を入れながら捏(こ)ね、4等分し、それぞれを球状にし、ビニールシートをかぶせ、足で踏み、うどんの生地を作ることである。

 うどんは、小麦粉と水と塩だけでできている。塩加減が大事で、これは「土三寒六常五杯(どさん・かんろく・じょうごはい)」といい、土用の頃は塩一杯を水三杯に溶かした水で小麦粉を練り、寒中は六杯の水で溶かした薄めの塩水で…、というもので、気候・季節によって加減が変わるので、店主の仕事であった。

 足でよく踏んで、耳たぶくらいの硬さになったらまた球状にし、小麦粉と塩水がよく馴染むようビニールに包んで三時間以上寝かせていた。

 店頭で職人が麺棒で延ばし、手打ちするのはこれからである。私に言わせれば、ここまでで7割以上は出来上がっている。


 それを実証するかのような記事が5月12日の讀賣新聞(香川版)に出ていた。抜粋してご紹介します。


........... ..........


 うどんのはなし


 山内うどん 山内鉄也さん


 練りに悪戦苦闘する毎日だが、時々、うどんの神様がいたずらするのか、びっくりするほど、できの良い麺が仕上がることがある

 しっとり具合、硬さ、色つやどれをとっても「完璧」という。

 良い麺が出来ると分かるのは、生地を延ばしている段階だ。麺の出来上がりを均一にするため、延ばす段階で調整することがある。ところが、素晴らしい生地の場合だと、そんなことを、必要としないのだ。

 「これ、何もせんでいいというのがあります。うどんにすると、明らかに歯切れが違うのです」

 だが、どうして、良い生地が出来るのか、その理由は分からない。「多分、練りの段階で、いつもと違うことがあるのでしょう。それとも足踏みの回数かな……。とにかく、どうしてこんなに良い生地になったのか、前日の作業を思い出しては考えています」

 同じ日に練り、足踏みした生地が、全て同じ品質になるとは限らない。「うどんづくりは、毎日同じ作業の繰り返し。ですが、出来上がるものは毎日違っているのです。それが楽しいというのか、もっと良いものを作りたいなと思うのです」


.........................................................................................................


(感想・意見など)

 「うどんづくりは、毎日同じ作業の繰り返し。ですが、出来上がるものは毎日違っているのです」…これ、実によく分かる。

 ウン十年前「さぬきうどん」はいまほど有名ではなかった。しかし、私の「忘れられない味」は、この時の何杯かのうどんである。釜からそのままどんぶり鉢に入れたいわゆる「釜揚げ」は、つゆなどつけずともそのままで美味い!釜から上げて、冷水でしめた「冷やしうどん」は、これはこれでこしがあって実にうまかった!釜からそのままあげて、大きな海老の天婦羅を乗せ、薄口しょう油を少しかけただけのうどんもめっちゃうまかった!「世の中、こんなにうまいものがあったのか!!」

 しかし、それがなかなか再現できない。同じように作ったつもりでも、なにか少し違う。ただ言えるのは、釜から上げて、時間の経ったうどんはうまくないということである。だから、味にこだわるうどん屋は、「20分過ぎたら廃棄する」とか、ルール化している。

 元は、小麦粉と水と塩だけ。うどんに限ったことではないだろうが、実にディープである。


以上



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

teccyan88

Author:teccyan88
団塊の世代(♂)。うどん県高松市生まれ。大学は京都。20数年の会社員生活(四国各地・東京・広島・福岡勤務、主として経営管理・企画畑を歩む)の後、早期退職しUターン。専門学校(3年)ののち自営業。
趣味:読書、水泳、水中ウォーキング。
尊敬する人(敬称略):空海、緒方洪庵、勝海舟、大久保利通、司馬遼太郎、盛田昭夫、小倉昌男、佐々木常夫、西原理恵子ほか多数。

最新記事
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
リンク
カウンター